ソニックガーデン代表 倉貫義人のブログ

管理ゼロでもリスク対策に取り組んだ実験と結果 〜 自由と成果と堅牢さを両立した組織

私にとって会社経営は、仮説を証明するための実験だと考えている。実験なのでうまくいくこともあれば、失敗することもある。これまで毎年、私たちが取り組んできた実験と結果について考察してきた。 【2016年】会社を再発明するために試した3つの実験と結果 〜 ベテランが管理職にならなくて良い組織【2017年】「30人の壁」を越えた自己組織化の実験と結果 〜 適材適所で全員が活躍できる組織 2018年のソニックガーデンの経営を振り返ると、リスク対策など組織の堅牢さを高めることに取り組み始めた年だったように思う。本記事では2018年に取り組んだ実験と結果について記そう。 遊ぶように働いて大きな成果を出すため […]

「ティール組織」日本における事例の可能性 〜 ソニックガーデンはティール組織だったのか?

2018年を振り返ってみると、経営という観点で言えば「ティール組織」一色だったように思う。2018年1月24日に発売された「ティール組織――マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現」は多くのビジネスパーソンに読まれることになり、一過性のブームでなく年間を通して人々の話題にのぼった。 長時間労働や人手不足の問題が取り沙汰され、働き方の見直しが迫られる時流の中で、従来の組織やマネジメントとは違う、まったく新しいカタチを見せてくれたことが多くの人にとっての希望だったからではないだろうか。 しかし、いかんせんティールの本自体が非常に分厚く、最後まで読み切って理解するには困難が伴う。かくいう私も途中で […]

生産性の高い組織を実現するための小口化の原則

高い生産性を実現する方法は2つ。1つは時間あたりの生産量を上げること、もう1つは無駄を省いてロスを減らすことだ。 では後者の無駄を減らすためにはどうすれば良いだろうか。「無駄をなくそう!」なんて掛け声だけで出来るならば苦労しない。 様々な経験から、無駄を省くには原則があることを発見した。それは、大きな単位で扱うと無駄が多くなるが、小さな単位にすると無駄は減らすことができる。すなわち小口化することだ。 本記事では、無駄を省くための「小口化」とその効果についてまとめた。 ソフトウェア開発における無駄の原因 ソフトウェア開発では昔からウォーターフォールというやり方で開発されることが多かった。 作りた […]

リモートワークのデメリットは?に対する回答

講演やパネルディスカッションでよく出る質問が「リモートワークのデメリットは何か?」というものだ。これは割と困る質問でもある。 なぜなら今となっては私たちにとってデメリットは見つからないからだ。いや、そもそもデメリットがどうとか以前に、ただ働きやすさや採用を進めた結果、今の本社オフィスなし全社員リモートワークという形になっただけだからだ。 とはいえ、これまで課題がなかったわけではない。本稿では私たちが取り組んで解決してきたリモートワークの課題を紹介しよう。 雑談が消えた、アンフォーマルな情報共有がされない 在宅勤務をしている社員とは雑談をする機会がなくなる。オフィスにいれば、廊下やロビーですれ違 […]

人手不足と高コスト体質を同時に解消するための業務改善

仕事には、売上を上げるための直接的な活動のほかに、それを支える必要な手続きをするような間接的な活動がある。会社で言えば、総務や経理の仕事だ。 もちろん大事な仕事だが、できれば効率化してコストをかけずに本業に力を注ぎたい。そうした方が生産効率が高まるからだ。 今現在、私たちソニックガーデンには30人以上の社員がいる中で、総務や経理を担当する部署もなく、フルタイムの社員がいなくても会社をまわすことができている。 私たちが取り組んできたのは、人手をかけずに手間をかけた業務改善だった。本記事では、その取り組みの一部を紹介する。 人が足りない問題、人が余る問題 中小企業におけるバックオフィスの仕事はだい […]

やる気を引き出す組織マネジメント 5つの観点 〜 「やる気を出せ」と言わなくても良い仕組み

高い生産性や品質を実現するためには、スキルや能力もさることながら、本人の仕事に対する気持ちも非常に大きな影響がある。 だからといって「やる気を出せ」と指示をして出るのなら苦労はない。むしろ誰かに言われてやるよりも、自分の意思で取り組んだ方が高い成果を出すことができる。 では、どうすればいいのか。本稿では「やる気」を引き出すために組織をマネジメントする上で何ができるのか、考えてみた。 楽しく没頭できた仕事に共通するものは何か 私は、学生時代からプログラミングをしてきた。学生時代にやっていたプログラミングと言えば、仲間たちと一緒に企画を考えて、それをプログラムとして作成することだ。 そして、完成し […]

マネージャ寓話:大きな結論か小さな相談か

オフィスから少し離れた喫茶店の奥の席で二人の男、上司と部下が向かい合って座っていた。しばらくの沈黙のあと、意を決したように部下は口を開いた。 「色々じっくり考えたんですが、辞めることにしました」 その言葉を聞きながら、少しぬるくなったコーヒーを口にする上司。マネージャとしての経験もそこそこ積んでいる彼にとって、こうした機会は一度や二度ではない。 その経験から言えば、こうしたときは、どのように慰留したところで結果は変わらない。選択肢は一つ、その辞意を受け入れるだけだ。 一体どうしてこうなったんだろう。 * * * 優秀な二人のマネージャがいた。40代も後半の塩崎と、まだ30代なかばの神原だ。これ […]

リモートワークの定義レベル5と、障壁の越え方

前回の記事では、私たちソニックガーデンがどういった経緯を経て、物理オフィスをなくした完全なリモートワークまで辿ってきたのか紹介した。 そこから見えてくるのは、リモートワークには段階があるということだ。それをレベル分けすれば、わかりやすく目指す指標ができるのではないかと考えた。 本稿では、自動運転の世界で考えられている定義とレベルを参考に、リモートワークのレベルについて考えてみた。 自動運転のレベル 昨今、自動運転が非常に注目されている。実用的なレベルになりつつも、まだ時期尚早という見方もあって話題にあがることが多い。 おそらく近い将来に、現代のオートマ車とミッション車の比率のように、自動運転の […]

物理オフィスがない完全リモートワークまでの10年間の道のり

私たちソニックガーデンには、本社オフィスがない。全員がリモートワーク、在宅勤務なので、物理的に出社するためのオフィスをなくしてしまった。 今は、テレビ会議とバーチャルオフィスを組み合わせて普段は仕事をしている。 リモートワークに取り組む際に、私たちのやり方をそのまま真似をするとうまくいかないかもしれない。なぜなら、私たちも一気に今の状態になったわけではないので、私たちと同じように段階を踏んで進めていくのが良いのではないだろうか。 本記事では、私たちが物理オフィスのない完全リモートワークに至るまでに取り組んできた試行錯誤の変遷をふりかえってみよう。 ステップ0.昔ながらのオフィス(2008年頃) […]

これからの時代を生き抜く3つの思考力の鍛え方 〜 プログラミング教育の必修化にむけて

2020年度には小学校でプログラミング教育が必修化されるようだ。その是非について多くの意見があるが、少なくとも早めに自分の素質の向き不向きがわかることは良いことではないか、と思っている。私がプログラミングを始めたのも小学生だった。 それに、プログラミングを学ぶことは、ただプログラムを書くことができるようになるだけでなく、きちんと修得のプロセスを踏みさえすれば、様々な思考法や考える力を身につけることができる。(暗記型の授業形式ではダメだが) プログラミング経験者として、プログラミングを通じて鍛えられたことで社会の様々な場面で役に立った力について、なるべく一般的な言葉を使って書いてみよう。 抽象化 […]

1 2 3