オンラインミーティングになり、喋らない人が出てきちゃって存在感もないし、なんとか全員が喋るようにするには、どうすれば?という相談。
ファシリテーターを置いて、一人ずつ話をふるべきか、とか、順番に司会をしてみるか、とか考えたらしいけど、本質的な解決ではなさそうな。
果たして、その喋らない人はオンラインミーティングだから喋らないわけでなく、もともとリアルのミーティングでも喋らない人だったのかも。
として、それで今まで問題なかったなら、オンラインでも無理して喋らせる必要はないんじゃないか。むしろラジオを聞くみたいな参加もあり。
また聞くだけなら録画でも良い。録画なら、自分の都合の良い時間に、他のことをしながらでも良いし、音声だけを倍速でも聞くことができる。
ただし、目的が活発に議論をしたいということなら、会議の人数を少なくするのが本質的かも。会話の量が揃うのは、3〜4人が適切だと思う。
多くて4人なら、オンラインもリアルも関係なく盛り上がりそう。コミュニケーション設計は、オンラインだからと考えすぎない方が良いかな。
去年から始めたプログラミング未経験の方たちに向けた、一ヶ月フルタイムでウェブアプリ開発まで経験してもらうソニックガーデンキャンプ。
今年は来週の8月から開始で、夏休みに実施ということで、今回の応募者は学生さんたちが多い。貴重な夏休みだけど、とても有意義な使い方。
キャンプでは手取り足取り教えることはせずに、自ら学ぶ力を身につけてもらって、仲間に相談しながら開発する現場に近い経験をしてもらう。
開発にはタスクばらしやふりかえりを取り入れて技術だけでなく、仕事の進め方やセルフマネジメントの基礎も身につくような内容になってる。
課題の量も多いので、けっこう大変だと思うけれど、その分しっかり力は身に付くはず。あと、一緒に参加した同士が、とても仲良くなってた。
今回は、新卒たちが中心で運営してくれて、自分たちも参加するらしい。いよいよ来週からスタート。どうなるか心配だけど、楽しみでもある。
キャンプの運営は、初めてのプロジェクトとしては、ちょっと大変だけど学びの多い、ちょうど良いアクティビティだったんじゃないかと思う。
頑張ってほしい。終わったら、ふりかえってみよう。
※もし興味あれば、こちらに登録いただければ次回のご案内がいきます。
渋谷にあったオフィスをなくしたのは、もう6年も前だけど、今年は自由が丘に一軒家を借りて、新卒たちとマネージャが通えるオフィスにした。
全社員リモートワークは、全社員セルフマネジメントで成立している。セルフマネジメントを身につけ中の若い人には、マネージャが必要になる。
会社10年やってきて、ようやく若い人の採用と育成にも力を入れられるようになった。セルフマネジメントで働ける人に育つまでサポートする。
もちろん育つかどうかは本人次第だけど、タスクばらし・ザッソウ・ふりかえりなど身につけるには教えることに加えて、フィードバックも必要。
そんな中でも、厳しめにフィードバックしたときなど、落ち込んでないかと心配するときも、リアルにいて元気な様子が見えると安心できて良い。
たしかにオンライン会議だと、その場で言い過ぎちゃったかな、と思った時も、フォローした方が良いのか気になるし、フォローの仕方も難しい。
感情をうまくマネジメントできる大人同士や、強い信頼関係がある状態なら良いけど、そうでないならサッと顔が見えるのは、大事なことだった。
あとは、ジョブ型採用ではないので、すぐに仕事がない可能性もある新卒の場合は、少なくとも居場所があることは良かったのではないかと思う。
また最初からリモートより、一緒に働く同期が隣にいて、いつでも相談できるのも良かったかな。リアルで慣れたら、リモートでも相談できそう。
まずは3〜4ヶ月くらいかけて関係性を築くことができたら、リモートに移行もできそう。そんな感じでステップを踏むのが良いのかもしれない。
ふりかえりを毎週しているけれど、良かったことも問題も、マンネリ化してきてしまう。ふりかえりのコツはないですか?という質問。聞いてみると、自分の内面について書き出していた。
自分の感情や内面の性格を、良かったことで挙げるのはともかく、それらを問題点として挙げると、改善のしようがなくなるし、続けると自己否定が長じてダークサイドに落ちてしまう。
それよりも、具体的な行動を列挙した方が良い。行動ならば結果の良し悪しが明確だし、行動ならば即座に改善していくことができる。改善が続けばメンタルも安定して、健全でいられる。
人間の本質や性格は、基本的に変わらない。もし変わるとしても、毎日の行動を変えて、習慣を変えるような長い時間が必要になる。なので、内面の変化は短期のふりかえりでは扱わない。
行動だったら、新しいことを試せたら、良かったことも問題も行動の結果として出せるようになる。それを毎週でも毎日でもしていければ、内容がマンネリ化することはなくなると思う。
性格は変えられないけれど、行動なら変えられるからね。
人を育てるときに考えていることは何か?と聞かれて、育てようとしないことだと答えた。育つかどうかは相手次第なので、コントロールできない。
育つ機会や試練は渡すことができる。その機会を活かせるかどうか、活かすかどうかも本人次第。渡す仕事の難易度の調整が絶妙に難しいんだけど。
あとは、任せたらうまくいかなそうでも助けない。失敗してしまったら、それも大きな学びになる。大怪我にならないような受け身だけ教えておく。
任せて、うまくいったら成功体験になって、それで結果的に育っていってる感じがする。
ソニックガーデンは6月で期末なので、11期目を終えて、本日から12期に入りました。お客さま、パートナーの皆さん、社員の皆に、そのご家族の皆さん、いつもありがとうございます。
毎年同じように思いますが、11期も終わってふりかえってみると、喜ばしいこともありつつ、過ごす日々は大変なことが多かった。だけど過ぎてみれば、それで良かったと思うことばかり。
幸いにも、売上も利益も過去最高の業績となり、それは誇らしくもありますが、一方で、大きくなる組織や事業に向き合う中で、様々な課題に取り組み、制度や規則を整備してきました。
ただ、規則や制度を重視しすぎて、新たな学びや体験の機会が失われたり、配慮しすぎて率直なコミュニケーションが取れなくなってしまうのは、私たちらしさが無いな、と気付きました。
時には失敗もしつつも果敢に挑戦したり、伊達や酔狂でアプリを開発したり、気のおけない仲間たちと時には愚痴ったり、激しく意見をぶつけ合ったりして、のびのびと過ごしていきたい。
成功体験に捉われず、固定観念も捨てて、だけど、一人一人が自分たちらしく、社会やお客さまのために仕事に取り組んでいければ、その結果はどうなるにせよ、素晴らしいことなのでは。
これまで良い結果が出過ぎてきたから、いつのまにか結果のために頑張るようになってしまった部分もあったかもしれない。責任感は大事だけど、責任に縛られ過ぎていたのかもしれない。
できればコントロールすることなく、それぞれが好きにやりたいことを、やりたいようにやっていってほしい。もし失敗しても、ふりかえりだけ忘れなければ、きっといつかうまくいく。
会社も長く続けること、サステナブルであることを良しとしてきたけれど、それを目的としてしまうと縛られる。締切や終わりを意識せず、らしく過ごしたら、結果として長く続けば良い。
のびのびし続けるために、ふりかえりをどれだけ高速にまわしていけるか。だけど、じっくりと時間をかけていくこと。その両立が、ソニックガーデンという名前の由来に繋がっています。
のびのびと自分たちらしく、そうして社会やお客さまに対して価値を提供していれば、誰もが幸せになれるように思います。私たちソニックガーデンの12期も、皆様よろしくお願いします。