非合理な常識よりも、非常識な合理を採る。それが自由への道である。

前回の記事で「経営はもっと自由で良い」と書いた。そう、一般的な会社経営で常識と考えられていることよりも、私たちは自分たちらしい会社のあり方を考えて取り組んできた。結果、ソニックガーデンは合理的だけど非常識だと言われることが多い。

それを表す言葉が「自由」だと知ることができたのが、この本だ。
自由をつくる自在に生きる (森 博嗣, 集英社新書 520C)

人生の目的は自由である

本書では「人生の目的は自由である」という趣旨で、自由についての考察が綴られている。著者による自由とは「自分の思いどおりになること」だとされている。

言われてみれば当たり前のことだし、誰もが自由は大事だと思っているはずが、案外そんな風に出来ていなかったことに気付かされる。人は自ら不自由を選んで生きていることが多い。

何のために働くのか、生きているのか。人それぞれあるのだろうけど、それを「自由」と表現するのは、非常にうまく抽象化している。何を目指すも、努力するのもしないのも、どんなことも本人の自由なのだ。私には、とてもしっくりきた。

何かに支配されていないことが自由だ。支配とは物理的なものに限らない。むしろ考え方の方が大きな影響を受ける。人は誰もが常識に支配されている。それがインターネットでは表面化されて、べき論や正義感でもって叩かれることもある。

他人のことは放っておけば良いのに、と思ったりもするが、それも本人の自由なのだから仕方ない。そんなことを気にしない方が自由だ。

ブログは自由に書いて良い

自分のブログについても、もっと自由に書いて良いはずだ。だけど、変なことも役に立たないことも、バカだと思われたくない、批判されたくないと思うと書けなくなってしまう。他人からの評価や、自意識や、自分のキャラクタに支配されているのだ。

この本を読んでから、もっと自由に書いてみようと思うようになった。昨年は、小説風の記事やエッセイ風の記事も書いてみたし、自分の過去や価値観も素直に書いてみたりした。書き口も「である調」にしてみたり。

評価を気にせず書くことで少し気負いがなくなり、気持ちが楽になった。ずっと書いてきたから、多少は自在に書けるようになってきたこともあるかもしれない。

ブログは誰かの役に立つことを書きましょうと言われるが、簡単に役に立つのは知識の話だ。それも価値あるが、人生の難しい問題には、そのまま真似して役に立つような話はない。どんな話だって、結局は受け手次第だから気にせずに書けば良い。

考え方や価値観に、どうなれば成功で、何が正解なのか、必ずしも一つに決まらない。共感できることもあれば、反対意見も出るだろう。毒にも薬にもならないよりも良い。いや、それだって良い。誰が何を書いたって良いじゃないか。それが自由だ。

働き方も会社も自由にできる

働き方も自由という切り口で考えてみよう。働く場所からの自由が、リモートワークだ。自分の住みたい場所と働きたい会社を自由に選ぶことが出来るようになった。

私たちソニックガーデンでは、セルフマネジメントで管理のない組織を目指しているが、それも自由でいたいからだ。管理をするのも、されるのも自由じゃない。自分の内発的動機で働くことが出来るなら自由だろう。

ワークライフバランスというけれど、仕事をするのもしないのも自分で選べることが自由で、ただ仕事をしないようにするのは一方的だ。仕事をしたいのに制限するのは自由じゃない。

会社も、もっと自由な場所にしたい。会社員よりフリーランスの方が自由に見えるが、一人で働くと苦手なことも自分でしなければいけない。チームで役割分担して、好きで得意なことに集中して伸ばせる方が自由じゃないだろうか。

ソニックガーデンは、近い価値観とビジョンを持った人たちが集まって、それぞれが自由に仕事ができる場所にしていきたい。

2017年はもっと自由に生きる

大人とは何か。自由を知り、そのために行動できる人のことではないか。歳をとるほどに不自由に窮屈になっていくのはもったいない。残りの人生を考えると、より一層、嫌なことをしている場合ではない。

経済的な自由を得るための努力は必要だろう。しかし、何かを犠牲にして果てしなく稼ぐ必要はない。歳をとれば、健康でいた方が自由でいられる。だから、運動もするし食事にも気をつける。自由を得るには努力と勇気が必要だが、その過程自体も楽しんだ方が良い。

自由というのは、選択肢があるということだ。もし本当の自由があるとしたら、それは無限の選択肢を持つということになるが、それは誰にもあり得ない。多かれ少なかれ限られた選択肢の中から自らの意思で選んでいくしかない。

人生は選択の連続だ。自分の人生は自分で決める。どんな選択も自分ですれば後悔しなくなる。自ら選ぶことさえ出来るなら、それはもう自由だ。人は誰でも自由になれる。

自由を目指して生きる理由は、それがとんでもなく楽しいからである。

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