ソニックガーデン代表 倉貫義人のブログ

内発的動機付けでの採用判断

採用面接の初回から私も出ることが多いのだけど、どうしても難しい方には、その場でお断りすることになる。とても心苦しいけれど、きちんと伝えている。ただ、結果は単純な合否ではない。 採用面接に向かうときの姿勢は、会社側として採用したいかどうかの視点はいったん横に置いて、応募してくださった方の人生にとってのベストな選択は何かを一緒に考えることにしている。 ベストな選択がソニックガーデンに入ることなら良いし、そうでないことがわかれば、どれだけ優秀な方でも引き留めずに、その選択を応援する。むしろ早くわかって良かったね、となる。 だから、まずは応募された方が本当に何をしたいのかを深掘りしていく。「入社したい […]

指摘に慣れるまでは、時間をおいてみる

私たちの会社には、コードレビューの文化があって、品質を高めるためにも、必ず同僚同士によるレビューが入るようにしている。 コードレビューでの指摘に慣れないうちは、レビューされる度にウッとなる。コードへの指摘だとわかっていても、自分にダメージがくる。 指摘している側は、なにも他意はなく、純粋に良いコードにするために必要な指摘をしているだけなので、ダメージを感じるのは受け手の話。 こうした感覚は慣れてくるものだとわかってはいても、慣れるまではツラい人もいるだろうし、それでレビューを避けるようになっては本末転倒。 その抵抗感への対処のアドバイスは、作ってからレビューを受けるまでに時間をおくことだ。作っ […]

「選択と集中」から「分散と修繕」へ

この記事、めちゃくちゃ面白かった。経済合理性を目的から追求する「選択と集中」では変化の激しい中では機能しないため、探究したい問いを起点にした「分散と修繕」で取り組むのが良いという主張。 これまで私が経営の中で取り組んできた姿勢そのものが説明されていて、とても肯定された気持ちでスッキリした。こうして言語化されて嬉しい。 『「分散と修繕」の主眼は「どこかに到達すること」ではなく、あくまで「自己の変容」であり、自分自身のアイデンティティを探究していくことだ。』 経営してて考えることは、まさしくこれで、到達するゴールよりも、その過程におけるアイデンティティの探究で、問いに対して答えを見つけることを続け […]

KPTのPは”Potential”にする

ふりかえり文化は私たちの会社では欠かせないもので、週に一度、誰かとふりかえりをして、自分の仕事や考えを内省し、客観的にフィードバックしてもらう機会にしている。 アジャイル開発で知られるふりかえりとの違いは、チーム活動でなく、個人ごとに実施している点。レトロスペクティブよりも、リフレクションの色合いが強い。 ふりかえりをすることで、自己改善と自己認知が進む。特に、内省と客観により自己認知が進むことが重要で、それによって結果的に改善も進む。改善テクニックより本質的。 ふりかえりは同僚と1on1の形で実施するので、その二人の関係性も深まる。1時間の時間をとっていれば、ふりかえりしながら雑談もするので […]

良い名前をつけること

組織の設計や、制度の策定を考えている中で、もっとも悩むのが名前付けで、良い名前がバチっと決まったときは、その制度の運用を始めてもうまくいくことが多い。 プログラミングでも名前付けはとても大事。変数名、クラス名、テーブル名、様々な場面で名前を付ける。適当につけてしまうと、後で読み返すときに苦労する。 名前を付ける行為は、そこにあるはずの概念を言葉で掴み取ることだ。名前を付けられないとしたら、まだ本質を理解できていない。これはソフトウェア設計における重要な指針になる。 うまく名前付けできたら、あたかも昔から決まっていたかのような感覚になる。なぜ、もっと早くに気付けなかったのかと思うが、よくよく考え […]

勘と経験と度胸だけの経営からの脱却

ソフトウェア開発の世界には、その品質を評価する基準となる品質特性がある。機能性,信頼性,使用性,効率性,保守性,移植性が、国際規格で決められていて、開発時の指標になる。 こうした品質特性の考え方は、政治や経営の文脈でも考えることができそうだし、むしろ人の考えや概念を扱うのがソフトウェアだとしたら、とてもフィットするのではないだろうか。 機能性は、企業としてのパフォーマンスを示す指標であり、顧客への価値を高めることで売上や成長率といった数字に繋がる。 信頼性は、企業を存続させるためのリスクマネジメントしているかどうかで、トラブルなく続けられるかどうかに繋がる。 使用性は、社員にとってのUXを高め […]

結果だけでなく過程を楽しむこと

ビジネスである限り、結果はとても大事だけど、結果だけを求めると、たまたま運が悪くうまくいかないときに辛いことになる。結果は大事にしつつ、そこに至る過程も大事にしたい。 もし仕事自体が楽しくできれば、少なくとも得るものはあったと思える。成功しないことは失敗ではないのかも。幸せになるまでは不幸であると思わない方が幸せという話に似ている。 旅をするときは、目的地があるけれど、目的地に辿り着くことだけをしている訳ではない。旅の途中で得た経験も財産になる。登山も自分の足で登るから頂上からの景色も一入になる。 過程を楽しむためには、健全な人間関係は欠かせない。むしろ、それが全てとも言える。気のおけない仲間 […]

マネジメントに必要な合理性と情緒性

仕事をしていく上で判断するときに、合理性がないといけない。合理的に説明できないことでは、人は動いてくれない。熱意や威圧なんかでは、瞬間的には動かせるかもしれないが長続きはしない。 直感や発想を否定しているわけではない。むしろ、新しいことを生み出すのに、合理的に考えても出てこない。合理性は、アイデアを補強していくことに有効であり、合理的でないアイデアは夢想。 一方で、仕事をするのが人だとしたら、情緒的に考えた仕組みにしなければ、誰も動いてくれない。合理的な内容は頭で理解できても、納得を引き出す訳ではない。感情を配慮しなければいけない。 閃いたアイデアの種を合理性でもって補強し、情緒性でもって柔軟 […]

遊びが学びに欠かせないわけ

理念に「遊ぶように働く」を掲げているので、改めて「遊び」について学んでみようと読んでみた書籍「遊ぶが学びに欠かせないわけ」。面白くて、良い知見がもらえた。 特に面白かったのは、心理学から捉えた遊びの効能の部分。これまで経営してきて、なんとなく実感してたことを、心理学の実験で説明されていて、心強い気持ちになったな。 ナレッジワーカーたるプログラマの仕事には、学び、問題解決、創造性が欠かせないけれど、それには仕事を遊びと捉えることが生産性の肝だと考えていたことに合致してる。 遊びの定義も参考になった。遊びは、自主的なもので、結果よりも過程が大事で、規則は参加者から生み出されて、想像するところから始 […]

プログラマの仕事はコードを書くことか

プログラマの仕事を端的に表すときに「コードを書く」と言ったりするが、それによって単調な仕事だと勘違いされることがある。その誤解は、カメラマンの仕事を「シャッターを押す」だったり、小説家の仕事を「日本語を書く」と言うようなもの。手を動かしてはいるが、実際は頭を使うことが主な仕事だ。 ソフトウェアは、一つのアプリケーションが一つの作品のようなもので、一部の改変が全体に影響を与えることがあるし、一部に品質の悪さがあると全体の品質を落としかねない。製造業のように同じものを沢山つくる訳ではないから、多少の不良品を許容するような作り方はできない。製造でなく設計なのだ。 コードを書くことを単純作業だと誤解し […]

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