倉貫のブログ

倉貫義人による経営と仕事に関する思考のログ

思考メモ

AIで生まれた時間を「思い出」に使う

2026-01-28

AIを使って執筆するのは、本当に楽になった。 生産性は以前とは比べものにならないほど高い。(これも音声入力から生成している)

その一方で、少し不安になることがある。 「自分の手で文章を書く」という行為が、自分の中から消えてしまうのではないか、と。 それによって、文章を書く能力そのものが失われるのではないか、という不安。

もっとも、これは歴史の必然なのだ。 Googleマップのおかげで地図が読めなくなり、 スマホのおかげで電話番号を覚えなくなった。 私たちはそうやって、便利な道具に能力を預けてきた。 今回もそれを受け入れていくしかない、と思っている。

だが、能力の喪失よりも「怖い」と感じていることがある。 それは「記憶」が失われていくことだ。

AIを使って執筆した時間は、どうも記憶に残りにくい。 これはAIに限らず、デジタル全般に言えることかもしれない。 結果に早くたどり着きすぎるがゆえに、 その途中のプロセスが、ごっそりと抜け落ちてしまうのだ。

コロナ禍の数年間を思い出してみる。 家から一歩も出ず、オンラインで仕事が完結した。 生産性は以前より高まった気すらする。 しかし、その期間の記憶が自分の中にどれだけあるかというと、 実際、ほとんど残っていないのである。

物理的なものには、記憶を繋ぎ止める力がある。 私が「倉貫書房」で紙の本を大切にしているのも、そのためだ。 電子書籍で読んだ本の内容は忘れても、 紙の本は、読んだ場所やその時の空気まで覚えていたりする。 重さや手触りといった「身体性」が、記憶のフックになるのだろう。

Netflixでドラマを観てもすぐに忘れるが、 映画館で観た映画をいまだに覚えているのも、同じ理由だと思う。(それは年齢のせいだと言われたら否定はできないが)

さて、私の個人的な2026年のテーマは「豊かさとは何か」を探ること。 金銭的な面も生活の面もあるが、それらを超えた先に残るもの。 それは「思い出の量」ではないか、というのが考えている仮説の一つ。

どれだけお金を貯めたとしても、 語り合える思い出が何ひとつない晩年は、あまりに寂しい。 将来はたくさんの思い出を抱えていること、 そして現在はその思い出を作れる環境にいること自体が、豊かさにつながるのかもしれない。

だとするなら、デジタルだけに振りすぎてしまうと、何も残らないってことになりかねない。苦労や面倒なんて無い方がいいけれど、思い出が残らないなんて恐ろしい。物理的で身体的な体験はなくさないようにしたい。

これは、組織においても同じことが言えるのではないか。 会社なのだから経済合理性だけで考えれば、利益が出る方を選ぶのが正解だ。 しかし、利益は残るが仲間との思い出は残らない。 果たしてそれで豊かだと言えるのだろうか。

私たちソニックガーデンでは定期的に合宿を行っている。 全員がリアルに集まり、一晩を共にする。 交通費も宿泊費もかけて、わざわざ集まることに、 大きな経済合理性があるわけではない。

互いの人となりを知り、人間関係を築くことで仕事がやりやすくなるという側面はある。しかし、それだと結局は生産性のために取り組んでいるので、別の方法で生産性が出るなら合宿などしなくて良いとなってしまう。

だが「長く働く仲間との共通の思い出を作る」と考えれば、やはり欠かせない活動となる。だからこそ、合宿そのものの効率化はしない方がいい。ちょっと準備が大変だったり、多少のトラブルがあっても、それも思い出になる。

そして、これは社内に限った話ではない。私たちの「納品のない受託開発」だと、お客さまとも長い関係を築くことになる。だとしたら、その関係が続く中で思い出になるような合宿や懇親会をしていけば、関係に彩りが生まれる。

一緒に過ごす時間の中で、何を残すのか。 長く一緒にいようと考えれば考えるほど、思い出の重みは増していく。

合宿のような思い出にお金を使うという文化が私たちにはあり、 それを文化資本と言う。そうした文化に従った活動をした結果、思い出という財産になり、それが関係資本となる。そんな感じの会社でありたい。

AIやITで効率化した先に、何をするか。 浮いた時間をさらに効率化に回すのではなく、あえて身体的な「思い出」に振り分けてみる。 「思い出にお金を使える会社」って、他にはない気がするし、私たちにとっては豊かだと思えるし、結果として組織も強くなれるのかも。

思考メモ

人が読まなくてもAIが読んでくれる。ブログを書き続ける新しい意味について

2025-12-06
AIが新しい「口コミ」の源泉になっている

最近、AIチャットでソニックガーデンのことを知り、応募してくれる人が増えました。具体的にどのようなプロンプトで検索されたのかまでは把握しきれていませんが、AIとの対話の中で私たちの名前が出てくるようです。

AIがどのようなアルゴリズムでソニックガーデンを推奨してくれているのかはブラックボックスですが、少なくとも「認知」はされています。これは、新しい形の「口コミ」と言えるかもしれません。

AIに「認知」されるための条件

AIに自社のことを語ってもらうためには、当然ながらAIが巡回・学習できる場所に情報を置いておく必要があります。鍵付きのSNSやコミュニティ内ではなく、インターネット上で公開されている「テキスト」である必要があります。

昨今、AIの台頭もあってか、ブログへの直接的なアクセス数は以前より減っています。「人はもうブログを読まないのではないか」と感じることもありますが、書き続けることに意味はあるのだと再認識しました。

たとえ人が読まなくても、AIは読んでくれる

たとえ今日、人間の読者が少なかったとしても、AIは私の文章を読み、学習してくれます。

「私のことを、AIが知ってくれている」

そう考えれば、少し嬉しい。誰かがAIにアドバイスを求めたとき、AIが必要に応じて私の思想を引用し、紹介してくれるでしょう。

2009年から積み上げた「思想」の資産

2009年からずっと同じ場所で、同じ人間が書き続けてきました。その膨大なテキストには、間違いなく私の思想が色濃く反映されています。自分でもよく書いてきたと思います。

人間の読者が減ったとしても、AIさえ読んでくれていれば、いつか時を超えて誰かが私の思想に触れてくれるかもしれない。そう思うと、「もっと書いておきたい」というモチベーションが湧いてきます。

こうした気づきも、FacebookやX(Twitter)といった流れて消えていく場所(フロー)に書くだけでなく、AIがいつでも参照できるブログ(ストック)に残しておくことが、今の時代には重要なのかもしれません。

・・・ということで、SNSに投降した文章をアレンジして残しておきます。

思考メモ

経営における非連続的成長

2025-03-15

経営における非連続的成長の重要性。事業成長には、連続的成長と、非連続的成長がある。

連続的成長を進めることも、十分に大変ではあるし、大事なことではあるが、そこから成長の角度を変えるような取り組みが非連続的成長となる。

経営をしていく上で、非連続的成長をもたらすには、一定の投資も必要となるが、その戦略の選択が出発点となる。

戦略の選択の困難さには、曖昧性、多義性、不確実性の段階がある。方向性が定まった上での不確実性をクリアしていくのは、連続的成長につながる。それも難しい仕事ではあるが経験によって上達する部分がある。

より難しいのは、複数の正解がある多義性である。この多義性のある状態で選択をすることでこそ、非連続的成長につながる可能性はある。これは、経験だけでは身につかない部分が多分にあるように思う。

その場合においては、うまく選ぶことが大事ではなく、何か指針や理念をもって選択することが重要になる。そこは経済合理性だけでは選びきれない。信念みたいなものが必要ではないか。

そして、曖昧性の状態では、待つことが大事になる。待ちつつ、いつでも取り組めるだけの力をつけておくこと。

緊急じゃないが重要なこと、という領域は、ここにあたる。緊急性にかまけて重要なことに取り組んでいなければ、いずれ良い機会が訪れたときに選択することはできない。

経営に取り組む際は、こうした観点を持ちながら、日々の連続的成長のための業務に取り組まねばならない。

思考メモ

出版は製造業でもある #出版事業への道

2023-07-31

出版事業を始めるにあたり、色々と準備を重ねていて、今日は印刷会社さんへのご挨拶と、製本所と印刷工場などの見学に行かせてもらった。

勉強してたから頭でわかってたけど、実際の現場と働いてらっしゃる方々を見させてもらって、本を作ることへの解像度がとても上がったな。

本を作るには、コンテンツを作る側面と、物理的な本として製造する側面がある。著者として書くことだけをしてた時、後者は見えなかった。

大量の印刷から製本作業、それらの品質管理はまさしく製造業だった。改めて、ソフトウェアの開発とは違う世界なのだな、と学びがあった。

また、本が製造されるまでに様々な工程で分業し、非常に多くの関係者や会社が関わっているのが知れて、一人の著者としては感謝しかない。

紙の種類も沢山あり、製本の形も自由度が高く、作り手のこだわりが詰まってるんだな、と。本を読む時、今までとは違った見方ができそう。

機械を使うけれど、職人的な仕事も多いというのも好みな現場だった。私たちソフトウェアと業界は違えど、職人の世界はカッコいいと思う。

製造業における職人仕事は、気温や紙質や状況などの変化があっても一定の品質を出すことであり、そこにもクリエイティビティがあるんだ。

いやー色々と刺激になった。書き尽くせないので、出版業界の素人が学びながら版元を始めるまでの道のりを、何かの形で残していきたいな。

思考メモ

職を極めようとする尊さ

2023-07-11

こちら今の自分にとって、とても共感したし勇気づけられる記事だった。

最近、改めて自分たちソニックガーデンのことを職人を育て、職人が活きる場だと思うようになっていたので「職人」キーワードに興味を惹かれて読んだけど良かった。

今ちょうど経営として取り組んでいたのが、文化や世界観を伝える広報の立ち上げ、理念の言語化とリブランディング、未経験からの採用と職人の育成だったのでぴったり。

真剣に仕事に向き合って、職を極めようとする人たちに強く尊さを感じる。我々も、職人のすごさを伝えたり、組織をまとめたり、育てたりできるようにしていきたい。

「正式な呼称というわけではないのですが、コーポレート部門に所属する人であれば『ものづくりを支える人』、店舗のスタッフやクリエイティブチームの人であれば『ものづくりを伝える人』と社内で呼ばれています。私たちの軸となる『ものづくり』との関係が理解しやすい表現が自然に使われています」

【東京・長野】町工房、下請けから直販への転換で起死回生
https://newspicks.com/news/7259548/body

「私はこの会社に入って10年目ですが、共通の言葉があることで、入社して1年目のメンバーとも『これが土屋鞄らしいよね』と通じ合えるものがあります。何をするにしても『何のためにこれをやるのか』が理解できるようになり、みんながひとつになれる機会が増えたと感じています」

【東京・長野】500人に急拡大。理念を明文化、社員が変わった
https://newspicks.com/news/7274772/body/

「今は職人として働いているので、技術を磨くことを一番大事にしています。でも、人と人をつなぐこと、子どもの成長への願いを形にすることは、どの部署にいてもできることだと思うので、挑戦できることがあればどんどんやってみたいです」

【東京・長野】積極採用で200人。未経験から職人を育てる
https://newspicks.com/news/7276519/body/

思考メモ

説得するより理想を

2023-06-30

読書会やイベントでの質問や相談の多くが「どうすれば相手を説得できますか?」だった気がする。アジャイル、リモートワーク、自律型の組織など。

お客さまや経営者、上司や部下や同僚に対して、自分とは考えの違う人とのコミュニケーションをどうすれば良いのかという悩み。私も悩むことある。

立場や状況が違う誰もが感じているのだから、普遍的な悩みなんだなぁ。交渉のテクニックは多々あれど、それだけでは本質的に解決しない気がする。

相手を説得したい気持ちの根底にあるのは、自分の主張を通したいという願いではないか。だが、それは果たして相手の願いを叶えることになるかな。

課題と解決があるとして、自分が思う良い解決案や好みの解決案があると、それを通すために説得しようとしても、ただ受け入れられないことが多い。

その案で解決したかったのは何だったのか、そもそもの課題や実現したい理想について理解し合うことが先じゃないかな。そこが違ったら話できない。

課題や理想を揃えることが出来たら、解決案や手段は一人で考えるより良い案が出るかもしれないし、うまくいかなくても一緒に改善していけるかも。

何か一緒に取り組むとき、チームになるときには、理想を共有することは、とても大事で、最初にやっとくことだし、何度も再確認することなんだな。

それより根本的には理想があるなら、表現や発信していくことで、近しい理想を持って共感する人を集める方が説得や摩擦がなくて平和的ではあるね。

・・・なんてことは、誰もがわかっていても、そう簡単にはいかないから、人と人が分かりあうことは難しいんだけども。

思考メモ

不確実性に向き合うための変化を抱擁する思考

2023-05-25

「人が増えても速くならない」本の発売が近づいてまして、そこに向けて対談記事の取材でしたが、とても面白かった。経営や編集の仕事にも通じる話になるのは、この本が誰にとっても自分ごとに思ってもらえそうで嬉しい。

本書では、ソフトウェア開発での具体的な事例をもって、人海戦術が有効ではない理由や、工程を分離し過ぎる方が効率が落ちること、一度に大きく作ろうとするより小さく作った方が結局は無駄がないことなどを書いてます。

しかし、そうした取り組み方や考え方は、なにもソフトウェア開発に限ったものではなく、新規事業の立ち上げや、マーケティング企画、書籍や記事の企画から作成など、様々な領域にも通じる話なのだなぁ、と感じています。

さらに言えば経営という仕事にも当てはまる。つまり、再現性のない仕事のことを、クリエイティブな仕事だと私はよく言ってますが、そうした仕事は全て、人を増やしたとしても解決はしないし、むしろ妨げになってしまう。

クリエイティブな仕事での不確実性の高い状況に対して、いかに全体を事前に詳細まで把握して、計画を精緻化し、確実に進められるようにする、という考え方が一般的かもしれないけれど、本書では真逆の考えを示してます。

不確実性という変化に対し、あるがままに受け入れつつ、少しずつ着実に成果を出していく考え方。大きいまま捉えるのでなく小さくして扱うこと、難しい問題はシンプルに解けるよう問題自体を見直すこと。変化を抱擁する。

そうした考え方は、クリエイティブな仕事が増えていって、変化の激しい時代になっていくほどに、求められていくのではないかな、と。個人的には、誤解を恐れずに言うなら、これこそ「アジャイル」の思想だと思ってます。

自分の中で、何周目かのアジャイルと向き合いたい気持ちになってきているし、表面的なメソッドとしてではなく、いよいよ本質的な思想であり、ビジネスとしての価値に繋がることの言語化まで出来そうな気配がしています。

今回の対談記事は、Biz/Zine(ビズジン)さんで数回に渡り連載として公開される予定です!お楽しみにお待ちください(第一回のお相手はクラシコムの青木さん)

思考メモ

納品をなくせばうまくいく〜当たり前を問い直す思考法

2023-05-24

先日とある経営者向けの勉強会で講演してきたので、資料を公開します。

月額定額の顧問型サービス「納品のない受託開発」を生み出すまでの過程を通じて、当たり前を問い直す思考法を見つける。

・脳のブレーキを壊す体験
・ビジネスモデルの構造的な欠陥
・社内ベンチャーと新規事業の失敗
・パラダイムシフトで大逆転
・小さな会社だからこそビジョン
・「納品のない受託開発」の誕生

思考メモ

希望、信頼、素朴さ

2023-05-17

クラシコム青木さんとのソニックガーデンを言語化してみる試みの対話から。倉貫による理解と補足を入れたメモ。

希望とは、実現が困難だけど、実現可能性があり、実現すると善い未来のこと。哲学者トマス・アクィナスの言葉。

理念の言葉も、時間軸でメンテナンスしていく必要がある。難易度を調整していくことで、希望であり続けられる。

難易度が下がると希望ではなく目標になる。目標に共感する人はいない。人は希望に共感する。それがスローガン。

仕事をしていく上で大事なのは、社員かパートナーかではなく信頼関係。信頼できれば、管理コストが不要になる。

信頼されるには先にギブすること。ギブできるだけの強みと仕組みがあること。それとサステナブルな環境が前提。

「いい人だから」で信頼されるのではなく、仕組みの上で善良なことができる。その両輪が揃っていることが大事。

どれだけ優秀でも相手が強欲そうだと警戒せざるを得ない。信頼関係を築きにくい。そうならない仕組みをつくる。

売上ノルマが個人に紐づけば、強欲になるインセンティブが働いてしまう。個人が得する仕組みにしない方が良い。

洗練した構造の上で働く人は素朴になっていく。足場がぐらつく場所で働く人は、個として洗練さが高まっていく。

優秀な人が、成果だけにまっすぐに向き合える素朴さがあれば、それがもっとも成果を出せる。洗練さよりも成果。

優秀なまま素朴でいるためには、人事の制度や、仲間の作り方に工夫がいる。カルチャーによっても変わってくる。

居心地の良い関係とは、ゆるいのとは違う。興奮や熱狂とも違う。互いに敬意を持つ人と働くことは心地よい関係。

自立している人となら友達になれる。甘えたり、依存したり、守る関係とは違う。対等に対価と敬意を払えること。

以下はChatGPT(4.0)による文章化。

希望とは、何かと言うと、実現が困難でも、実現可能性があって、実現すると善い未来のことを指します。これは哲学者トマス・アクィナスの言葉であります。理念の言葉も、時間とともにメンテナンスしていく必要があるのです。そのためには、難易度を調整していくことで、常に希望であることが維持できます。

もし難易度が下がりすぎると、それはもはや希望ではなく目標になってしまいます。しかし、目標に共感する人は少ないのです。人々は希望に共感することが多いのです。その思考がまさにスローガンの原点と言えます。

仕事をしていく上で重要なのは、社員かパートナーかということよりも、信頼関係の存在です。信頼関係が築ければ、管理コストは不要になるのです。その信頼を得るためには、まずは自らが先に与える、すなわち「ギブ」することが重要なのです。

そして、その「ギブ」ができるだけの強みと仕組みがあること、さらにそれが持続可能な環境であることが前提となります。「いい人だから」という理由で信頼されるのではなく、仕組みの上で良いことを行うことが大切なのです。

どんなに優秀な人でも、相手が強欲そうだと感じたら警戒せざるを得ません。それは信頼関係を築くのに障害となります。そうならないためには、強欲さを引き起こさない仕組みを作ることが必要です。

売上ノルマが個人に紐付けられていると、強欲になるインセンティブが働いてしまうのです。個人が得する仕組みは避けるべきです。洗練した構造の中で働く人は素朴さを保つことができます。一方、不安定な環境で働く人は、個人としての洗練さを高めることになります。

優秀な人が成果だけにまっすぐに向き合う素朴さを持つと、それが最も成果を出すことができます。優秀さを保ちつつ素朴さを持つためには、人事の制度や、仲間の作り方に工夫が必要です。それは組織のカルチャーによっても変わってくるのです。

心地良い関係とは、ゆるい関係とは異なります。興奮や熱狂とも違います。互いに敬意を持つ人と働くこと、それが心地良い関係です。自立している人となら友達になることができます。依存関係や保護される関係ではなく、対等に対価と敬意を払える関係、それが良好な関係なのです。

思考メモ

採用面談のスタンス

2023-03-09

昨日で、今期のセレクションの社長面談全員おわり。一人ずつ1時間半くらいかけて、じっくりすり合わせた。

セレクションという名前は、サッカークラブ(というか、漫画アオアシ)を参考にして名付けた採用の仕組み。

セレクションと言いつつ、スタンスは会社だけが選抜するというよりも、応募者からも会社を選ぶ形を目指す。

そのために、応募者には自分のことも会社のことも深く理解してもらって判断して欲しいので機会を提供する。

セレクションの最初に自分の考えを深めてもらうために、副社長による内省を促すワークショップをしている。

私との面談では、応募者の半生をふりかえり、どうするのが当人にとってベストな選択なのかを一緒に考える。

採用の面接よりも人生相談みたいな感じ。その上で、応募者と会社で互いに譲れないものは何かを確認しあう。

ぶつかる部分を見つけて、すり合わせして、摩擦が起きる。相当にハードになるけど、わかりあう時間になる。

一人ひとり真剣勝負で疲れたけれど、良い時間になったと思う。応募者の皆にとっても、同じであれば嬉しい。

思考メモ

若手プログラマの採用と育成の機会

2023-03-08

若手プログラマの採用と育成の機会を作る意思決定して、やっと去年くらいから少しずつ会社のフェーズが変わってきた感。

ソニックガーデンキャンプという業務経験はなくても、プログラマとして働きたい方に向けた入口となる企画を始めたこと。

そのキャンプの参加者から、ソニックガーデンへの就職希望者が出てきてくれて、セレクションという仕組みを作ったこと。

セレクションから実際に入社してくれた人たちがいて、半年間のトレーニング期間を経たあとに岡山に移住してくれたこと。

さらに半年が経ち業務未経験だった若者たちが成長し、今はプログラマとして開発業務に従事して、自信をつけていること。

ベテラン勢にとって、採用と育成に向き合うことは大変だけれど、そこから得られる経験は他では得難いものになると思う。

また今年もキャンプを実施でき、去年より参加者が増え、セレクションに応募してくれる人も増え、今まさに実施している。

採用を考えることは、自分たちの会社は何を目指していて、どうありたいのかを改めて言語化する良い機会にもなっている。

採用判断は難しいし、まだ数年しないと、うまくいったかどうかもわからないけれど、改善しながら続けていきたいところ。

思考メモ

リモートワークと認識のアップデート

2023-03-06

リモートワークを長く続けていると日常的な仕事に困ることはないけれど、組織が大きくなっていくにつれてズレを感じるようになったこと。

たとえば、組織の人数。創業して数年は10人前後でリモートせずにオフィスに集まってた頃は、少しずつ増えていく人の数を認識できてた。

それがリモートになれば、オフィスにいる人が増えて物理的なキャパがなくなり引越しもすることもないから、人数が増えた感覚を持てない。

完全リモートにしてから2倍くらいに社員数が増えてると思うけど、リモートで働いてる社員にしてみると、そんなに増えた実感はないはず。

あと社員の年齢を実感することも薄れがち。新卒で入った社員が数年して、すごく頼りになる感じになってても、いつまでも新卒扱いしがち。

リモートだと、一緒に仕事する人たちのことは認識できても、関わりがないと一切の情報が入ってこないので認識のアップデートがされない。

物理的な存在による自動的な認識のアップデートがなくなるのが、リモートワークの弱点と言える。あえて機会を作っていかないといけない。

そのためにも、リアルな合宿や飲み会をするのは良いな。全員が集まれると、組織の大きさもアップデートできるから良いけど、中々難しい。

なんとか今年は久しぶりに全社員が揃う機会を作りたい。お金や時間を使うことになるけど、コストと捉えず関係資本への投資だと考えよう。

ビジョンやミッションの共有も大事だと思うけど、コミュニティ型の組織の場合は、一緒に働く人たちを感じる機会を作ることが大事かなと。

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