いいソフトウェアでつながる未来へ 〜ソニックガーデン14期の振り返り

私たちソニックガーデンは、この7月から15期に入りました。ここまで続けて来られたのは、本当に多くのお客さま、パートナーの皆さん、一緒に働いてくれる仲間たちのおかげです。ありがとうございます。

先日の社内全体会で、14期を振り返って話をしました。そこで話した内容を、本ブログでも公開しておきます。(書き起こしがベースのため、社員向けの語り口になっています。)


みなさん、こんにちは。倉貫です。

来月から、いよいよ15期に入ります。まずは、14期に一緒に頑張ってくださったみなさんに感謝します。今回は、14期を振り返りつつ、少しだけ15期の展望についてお話ししたいと思います。

14期を彩った出来事たち

まず印象的だったのは中国の青島で開催された「ZeroDX AWARD」での受賞です。こういった受賞は久しぶりで、とても誇らしい出来事でした。英語での対応という難しさもあったものの、新入社員が中心となって対応してくれたおかげでの受賞。チームとしての成果を感じる瞬間でした。

また、全社員リモートワークだったソニックガーデンが全国各地に「オフィス」を作ったのも14期の特徴です。瀬戸では壁を塗るところから、岡山では土地を購入して建物を作ったりもしました。これまで「不動産を持たない」ソニックガーデンが、大きな一歩を踏み出した期でもありました。

合宿もたくさん開催されましたね。弟子合宿、職人合宿、コーポレート合宿。リアルな場での交流は、やはり格別です。人数が増えて開催は大変になっていきますが、15期も定期的に開催していければと思っています。

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リアルの場で語り合う──職人合宿・弟子合宿を実施しました

企業理念の策定──私たちはなぜ「いいソフトウェアをつくる。」のか?

14期のもっとも大きな出来事のひとつは、企業理念を言語化し直したことです。私たちは「社会」「お客さま」「仲間」に向けたメッセージを明確にし、それらの中心に「いいソフトウェアをつくる。」という理念を据えました。

「いいソフトウェア」とは、ユーザーにとって便利で嬉しいものであると同時に、お客さまと開発者双方にとっても喜びとなるもの。考える、作る、使う三者にとっての幸せを生み出せることが私たちの考える「いいソフトウェア」です。そんなソフトウェアをつくることが私たちの理念です。

私たちが手がけるソフトウェアは、お客さまの事業を支え、ひいては社会の発展に貢献するものです。そんなソフトウェアもコードがなければ機能しません。だからこそ、日々いいコードを書くことが大切であり、それは私たちの社会に対する役割にもつながっています。

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事業を支える「いい」ソフトウェアの4つの特性〜なぜ「いいソフトウェアをつくる。」なのか(Social Change!)
企業理念の紹介(会社概要ページ)

事業の広がり──「納品のない受託開発」から「じぶんシリーズ」まで

「納品のない受託開発」事業は、着実に成長することができました。サービス内容も、開発責任者を明確化して、より深く事業に関わり支えていくスタイルへと進化しました。クラウド環境も進化させて、より安心して使っていただける体制を整えています。

そして「じぶんシリーズ」の成長も顕著でした。10期から比べると約5倍の規模にまでなり、来期以降のさらなる発展に期待がかかっています。将来的にはグループ企業として自立していく構想もあります。

これは「ケアコラボ」や「イシュラン」「ラクロー」など、これまで社内から生まれた事業が外に出て育っていった流れとも重なります。自分たちで事業を育てて「いいソフトウェア」を実現していくことも、私たちの理念に繋がっています。

自社で始めた事業も、協業で始めたグループ企業も、「納品のない受託開発」のお客さまも、私たちからすると理念を体現していく仲間であるとも言えます。あらゆる形で、私たちの理念を体現する存在が増えていくのは、本当に嬉しいことです。

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納品のない受託開発TOP
じぶんシリーズTOP

本社機能の新体制と人事制度の見直し

会社の成長にあわせて、本社機能を担うコーポレート体制も大きくアップデートしました。これまで兼務で担ってきた部分を、採用・広報・管理の機能に分けて、それぞれ専門性を活かしたグループを設置しました。

これは単に「会社が大きくなるから」というよりも、「いいソフトウェアを広げていくため」に必要な文化づくりの一環です。文化をつくり、伝え、支える役割としての採用・広報・管理が、それぞれの持ち場からソニックガーデンを支えていく体制になりました。

人事制度も見直し、より多様性を受け入れ、個々の力が発揮できるように整えました。パートナーでも社員でも業務委託でも、私たちの理念に共感し、共に「いいソフトウェアをつくる」仲間であることに変わりありません。

成果の出し方や貢献の仕方は人それぞれ。その多様さを尊重しながら、誰もがのびのびと健やかに働ける環境を大切にしていきたいと思っています。

15期に向けて──事業部制と未来への種まき

15期からは「納品のない受託開発」と「じぶんシリーズ」をそれぞれ事業部として整理し、より自律的な運営ができるよう目指していきます。役員体制の変化もあり、責任と権限のバランスをとりながら、経営側は各事業の成長を後押ししていく形になります。

また、長期的な展望としては、採用や育成の強化も重要です。私たちが今取り組んでいる採用や育成は、数年先のソニックガーデンの未来につながっていくものです。すぐに成果が出るものではないけれど、「いま、ここでベストを尽くす」ことを積み重ねていければ、きっと大きな力になっているはずです。

「いいソフトウェアをつくる。」という理念は、社会のためであり、お客さまのためであり、なにより私たち自身のためでもあります。「いいコードと、生きていく。」という価値観を持つ私たちにとって、いいソフトウェアが増えていくということは、いいコードが世の中に増えていくということでもあります。

いいコードがいっぱいあるということは──それだけ僕らの楽しく遊べる仲間が、世の中にたくさんいるということ。結局、社会のためにやっていることが、自分たち自身の幸せにもつながっている。そう思える会社であり、仲間でありたいと願っています。

15期も、どうぞよろしくお願いします。


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新たな取組みとして、毎年「社史」を作ることにしました。
10周年の時にインタビューして社史を書いてくださったライターの長瀬光弘さんにお願いし、この1年間のソニックガーデンを客観的に記事にしてもらっています。

倉貫 義人

株式会社ソニックガーデン代表取締役社長。経営を通じた自身の体験と思考をログとして残しています。「こんな経営もあるんだ」と、新たな視点を得てもらえるとうれしいです。

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