ソニックガーデン代表 倉貫義人のサイト

成功という呪いを解く、成功よりも成長を楽しむ

「頑張って成功してください」そんな何気ない言葉が、ずっと心に残っている。 2017年も、たくさん講演の機会を頂いたのだが、その中のとあるセミナでのことだった。私の講演を聞いた年配の方から、ひとしきり賞賛して頂いた後に、別れ際にもらった言葉だった。応援して頂けるのは本当にありがたいと思う。 ただ、ふと果たしてどこまでいけば「成功」なのだろうか。そこに、ほんの少しの違和感が残った。確かに自分のことを成功した人間だとは思わないが、さりとて今の状態が失敗だとも思わないし、大きな不満がある訳でもない。 このほんの些細な違和感を消化するために記事を書いてみたい。 成功とは何か、誰が決めるものか 「成功」と […]

『EXTREME TEAMS』の感想と偉大なチームの共通点

先鋭的なチームは、成果と人間関係の追求がもたらすリスクを心得ながら、極限を追求する。 優れた企業では、組織を構成する「チーム」がうまく機能している。 ホールフーズ、ピクサー、ザッポス、エアービーアンドビー、パタゴニア、ネットフリックス、アリババ・・・ビジネスや経営の世界にいれば、名前を聞いたことのある企業ばかりだ。どれも歴史と伝統を重んじる企業というよりも、新しい市場を作り出し、新しい価値観を広めてきた企業だ。 この7社を分析し、そこに共通する偉大なチーム「エクストリーム・チーム」についてまとめたのが、本書「EXTREME TEAMS(エクストリーム・チームズ)— アップル、グーグ […]

自由をつくる自在に生きる

非合理な常識よりも、非常識な合理を採る。それが自由への道である。 前回の記事で「経営はもっと自由で良い」と書いた。そう、一般的な会社経営で常識と考えられていることよりも、私たちは自分たちらしい会社のあり方を考えて取り組んできた。結果、ソニックガーデンは合理的だけど非常識だと言われることが多い。 それを表す言葉が「自由」だと知ることができたのが、この本だ。 自由をつくる自在に生きる (森 博嗣, 集英社新書 520C) 人生の目的は自由である 本書では「人生の目的は自由である」という趣旨で、自由についての考察が綴られている。著者による自由とは「自分の思いどおりになること」だとされている。 言われ […]

Joy,Inc.(ジョイ・インク)役職も部署もない全員主役のマネジメント

ちゃんと日の目を見られて、楽しんで使ってもらえて、意図した人びとに広く普及するものをデザインし、作り上げること。それが喜びである。 翻訳レビューに協力したので頂いた本を読んだ。本書は、メンロー・イノベーション社の創業者でありCEOのリチャード・シェリダンによって書かれたもので、「良い組織」を作りたいと考えている経営者やマネージャに読んでもらいたい本だ。 「良い組織」とは何か。本書では、「喜びに満ちた」という表現をしている。喜びに満ちた職場を作れば、社員たちは活力に満ち、楽しく働き、生産性だって高くなる。 この表現を読んで、私たちが目指していたのも「喜び」だったと気付かされた。 私たちソニックガ […]

2016年「ITエンジニア本大賞」受賞作を紹介

昨年は『「納品」をなくせばうまくいく』でビジネス書部門で大賞をいただいた翔泳社さん主催の「ITエンジニアに読んでほしい!技術書・ビジネス書 大賞(ITエンジニア本大賞)」が、2016年の今年も開催されました。 結果 → 公式ページ「2016 大賞の発表!」 今回、私はゲスト審査員ということで票ではなく、審査員特別賞を1冊選ぶ権利を頂いたので、デブサミで行われたプレゼン大会に参加してきました。審査員としてプレゼン大会に登壇される6冊はすべて読んだので、受賞作を含めて紹介します。 技術書部門、大賞は「プログラマ脳を鍛える数学パズル」 プログラマ脳を鍛える数学パズル シンプルで高速なコードが書けるよ […]

謙虚さを持つ人は、高い自尊心を持つ人である(「人生のジレンマ」を克服するために)

「イノベーションのジレンマ」で有名なクリステンセンによるビジネス論ではなく、人生の指針や目的を再確認させてくれる論文です。 彼がハーバード・ビジネス・スクールの卒業生に語った言葉で、もともとはハーバード・ビジネス・レビューに掲載された論文だったものを、抜粋して電子書籍にしたもの。だから分量も短く、30分ほどでサッと読むことができます。 マネジメントの本当の価値 ビジネススクールでビジネスや経営論を教えているクリステンセンが、最後にするのは、人生の目的を考える3つの質問というのが興味深い。その3つの質問について、経営の理論で学んだことを活かして考えてみようというのです。 もっとドライにビジネスを […]

プログラマから経営者になった私が節目や転機に出会った5冊の書籍

私は今でこそ経営の仕事をしていますが、もともとはプログラマ(今も心はプログラマ)で、その後、アジャイル開発の実践のためにプロジェクトマネージャをしたり、社内ベンチャーを始めてマーケティングを学んだりと、立場を変えてきました。 これまで沢山の本を読んできて、どの本からも学ぶところがあるので何冊かだけを選ぶのは難しいのですが、そんな立場を変えてきた私がそれぞれの節目や転機のタイミングで読んで大きく影響を受けた本を5冊だけピックアップしてみました。 達人プログラマー システム開発の職人から名匠への道 本来の職人としてのプログラマのあり方、姿勢などを学ぶことができる1冊。これは技術書ではなく、技術者と […]

経営者を目指す人が最初に読むべき一冊『ザ・ビジョン〜進むべき道はみえているか』

今回の記事では、社員や仲間を集めて起業しよう、良い経営をしていきたいと考える人に読んでほしい本を紹介します。この本は、私が初めて経営に取り組み始めた頃に出会い、それから何度も読み返している一冊です。 本書では、どうやってビジョンを作り出し共有していくのか、企業経営と個人の生き方におけるビジョンの効果について知ることができます。本書を読んで、仲間の力を一致団結させる「ビジョン」について学んだことを記事にしました。 会社にビジョンがあれば、一丸となってがんばれる。 人生にビジョンがあれば、決して後悔することはない。 大切だけれどわかりにくい「ビジョン」の創造と実践を、 ストーリー形式でやさしく教え […]

書評:ソフトウェア職人気質〜人を育て、システム開発を成功へと導くための重要キーワード

私は、ソフトウェア開発の仕事とは何か?という点について、「プログラミング技術を活用した問題解決の仕事」と考えています。その仕事には再現性はなく、画一的なプロセスを定義するよりも、個人の力を発揮しやすくすることに腐心するマネジメントを心がけています。そうした仕事は、職人の仕事だと常々語ってきました。 本書は、2002年に翻訳された書籍で、既に新書としては手に入れることの出来なくなってしまった本ですが、そこに書かれていることは、まさにソフトウェアの本質を見抜き、ソフトウェア開発をソフトウェア職人気質(Software Craftmanship)として再定義しています。久しぶりに読んでみたのですが、 […]

書評:企画は、ひと言。〜アイデアを生み出し、実現するたったひとつのコツ

私はよく「ナレッジワーカー」について話をします。マニュアル通りにする仕事は、新興国やコンピュータにとって代わられて、これから生き残る仕事は「ゼロからイチを作る仕事」や「誰かの難しい問題を解決する仕事」になると考えています。それがナレッジワーカーの仕事です。 ナレッジワーカーの時代になったとき、働く人たちは皆、常に新しいことを考えなければいけなくなります。アイデアを出して、実現することが仕事になります。そうしたときに必要になるのが企画力です。 そんな「企画」という仕事を考える時に、たまたま見つけたのが本書です。とても読みやすく、スッと読むことができました。 アイデアを生み出し、実現するたったひと […]

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