仲間のやりたいことを応援する会社でありたい 〜 2015年のテーマは「応援」でいきます

仲間のやりたいことを応援する会社でありたい 〜 2015年のテーマは「応援」でいきます

Goodbye 2014 – Welcome 2015!!! | 141231-0838-jikatu / jikatu

謹んで初春のお慶びを申し上げます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。本記事では、2014年をふりかえると共に、2015年のテーマについて考えました。

「納品のない受託開発」のふりかえり

2014年は、なんといっても拙著『「納品」をなくせばうまくいく』を上梓させて頂いたことが大きなトピックでした。これもひとえに「納品のない受託開発」を支持して頂いた多くの皆様のおかげです。ありがとうございました。

そして、これまで以上に新規事業に取り組むスタートアップの皆様を「納品のない受託開発」で支援させていただくことができました。その中から、トライフ様や、バーニャカウダ様には事例にもご協力いただきました。本当にありがとうございました。

「納品のない受託開発」の課題であるキャパシティの問題を解消するために始めた「ギルド」も、ようやく形が見えてきました。そこに、岡山のDIGITALJET社が参画してくれることになりました。彼らのチャレンジを私たちも全力でバックアップしていきたいと思います。DIGITALJETの皆さん、ありがとうございました。

新しい試みの一つとして、ウェブデザイナーの方にエンジニアがデザインする際のメンターになって頂いて、エンジニア自身がデザイン力を身につけるというチャレンジを行いました。この取り組みによって、お客様にさらに充実したサービスを提供できるようになりました。デザイナーの皆さん、ありがとうございました。

また、新規のお客様としてはスタートアップ以外からのご相談も増えて、そこで出てきた社内の業務改善に使うソフトウェアのニーズに対応するために、サイボウズ社の「kintone」を採用する発表を行いました。新しいチャレンジに一緒に取り組んでくれるお客様がいてこそです。ありがとうございました。

「納品のない受託開発」という受託開発の世界に変革をもたらすためのミームが少しずつですが育ち始め、それを中心にして様々な取り組みへと広がっていく最初の1歩となった、そんな1年だった気がします。

ソニックガーデンとしてのふりかえり

昨年の社内の話としては、4月に初めての新入社員である田上くんが入社し、6月に当時48歳で最年長の上田さんが入社してくれたことが大きな出来事でした。それを機に、新卒社員をどう育てていくか、のれん分けをどうするか、というプログラマのキャリアパスについて考えるようになりました。2人とも入ってくれてありがとう。

また、お客様と社員が増えて全社の事務処理が増したことへの対応として、プログラマ以外の人が必要になってきました。そこで、サイボウズ青野社長との対談でも話をしましたが、プログラマ以外を採用してもキャリアパスの先が用意できないことになるので、そうした総務的な仕事を請け負ってくれる会社を別に作りました。

それが株式会社ジェントルワークスです。ソニックガーデンから出資しており、私も取締役として経営に参画しているため、いわゆるグループ企業ですが、内部の仕事だけでなく、外のお客様への営業していく「稼ぐ本社部門」を目指しています。社長を引き受けてくれた串田さん、社員1号で入ってくれた渡邉さん、ありがとう。

私たちソニックガーデンとしては、「納品のない受託開発」で経営を安定させつつ、常に新しいことにも取り組んでいこうと考えています。2014年は、自分にあったお医者さまを探すことのできる「イシュラン」というサービスを立ち上げました。

イシュランは、病院探しに本当に困っている患者さんたちを助けたいという思いから始まり、クラウドファンディングで支援頂くなど非営利でやっています。医療系のコンサルティングをされている株式会社メディカル・インサイトの鈴木さんと共同で立ち上げた事業になります。ご一緒できて嬉しいです。ありがとうございました。

ソニックガーデンとしては、イシュランでしたように世のために自分たちのスキルを活かすことの大事さに気づき、これからの企業としてのあるべき姿を目指すきっかけを得て、取り組み始めた1年でした。

社長として個人としてのふりかえり

毎年の年頭のブログで書いてますし、常日頃から意識しているのは、なるべく私がいなくてもまわる会社にしていくことです。少しずつですが、実現してきました。先ほどのイシュランは、完全に私が関与しないで立ち上がったサービスですし、「納品のない受託開発」も以前は私がしていた最初の事業相談のフェーズも、今は副社長が全部やってくれてます。

業務的な観点でいえば、ついに手を離れるところにきています。今私が携わっているのは、新規事業に取り組むこと、新しい人を採用すること、社内に新しい仕組みを入れることです。はてなの栗栖社長との対談でも話をしましたが、新しいことに取り組むのが社長の仕事ということでやらせてもらっています。そんな自由に新しいことに取り組めるのも、副社長、そして社員の皆のおかげです。ありがとう。

そうして取り組めた新しいことの一つが、「まかないサービス」です。リモートワークで働く社員との雑談できるサービスの「Remotty」をはじめ、画面共有サービスの「sgSCREEN」、チャットでミーティングするための「sgMeeting」などをサービスインしました。

これらは、実は社内で困っていた問題を解決するために、自分たちのために作ったものばかりです。自分たちが使うために作ったもの、つまり「まかない」なので、どれも無料で使えるので、よかったらお試しください。(まさしく「まかない」なので、見た目にはこだわっていませんが。。)

6月に書籍「納品をなくせばうまくいく」を出版して、本当にたくさんの反響を頂きました。ブログやソーシャルメディアでたくさんのご感想を頂くことができ、感謝のない日はありませんでした。拙著を読んでいただいた皆さん、本当にありがとうございました。

また、書籍をきっかけにして、沖縄から北海道まで全国各地でセミナーや勉強会を開催して頂き、たくさんの方と出会いました。最後は、日本を飛び出して、香港での論文発表まですることができました。勉強会を開催してくれた皆さん、参加してくれた皆さん、そして論文発表に協力してくれた山崎さん牛尾さん安井さん、ありがとうございました。

年々、出会う人の数が増えていくのですが、人との出会いは大きな財産だと感じます。出会いをきっかけにインスピレーションをもらうこともあれば、一緒に働くことになったり、お仕事を頂くことになったり、人と人との出会いがお互いの人生に影響を与えていますね。

2014年は、もちろんすべてが順風満帆ではなく、つらいことや失敗もたくさんありましたが、そのどれもが結局は人との問題になる訳で、どんな人に出会うか、どんな人と付き合うのか、そこに尽きるように思います。それは、自分で選べるものもあれば、運の要素も大きい。だからこそ、いい人たちに恵まれたことに感謝し、謙虚に生きたいと思うのです。

2015年のテーマは「応援」でいきます

感謝ばかりですが、ただ感謝するだけでなく、仕事を通じて社会に還元していくことが、本当の感謝の意を表すことになるのではないか、と思っています。

「納品のない受託開発」では、より多くの開発者の皆様と共に、より多くのお客様のサポートをしていきたいと考えています。そのためにも「納品のない受託開発」という取り組み自体を、これまで以上に中立性の高いものにしていきます。そして、私たちソニックガーデンはそのバックアップをしていくように立場を変えていくことになるでしょう。

目下準備中ですが「納品のない受託開発」の「トライアウト」と「アカデミー」という仕組みを考えています。詳しくは、また別の記事でお伝えしますが、より多くの開発者の方に挑戦の機会を、そして、より多くのお客様の問題を解決できる取り組みになるはずです。

2015年は社会的には、労働基準法の改正が目されていますが、法律がどうなるかはさておき、インターネットの登場以降、働き方や職業の実態が大きく変化してきたことが事実としてあります。リモートワークという働き方や、クラウドソーシングという仕事の仕方などが、表面に現れている事象です。

そうした時代の変化の中で、会社のあり方も変えていかねばならないし、新しいあり方に取り組むことも、私の経営者としての挑戦であり、それが私の目指すビジョンに近づく手段になります。コアコンピタンスだけに集中するため、そこに携わるものだけを社員とした小さな会社があり、それ以外はアウトソーシングしつつ、パートナーとして有機的につながっていく、そんな会社のあり方を模索していきます。

そして、私の2015年の個人的なテーマは「応援」でいきたいと思っています。ソニックガーデンという会社を、仲間がやりたいと思ったことが出来たときに、それを皆で全力で応援してあげられるような場所にしていきたいと思っています。同じビジョンを見てる限り、どんなことだってやっていいし、それを応援する人でありたい。

私には、どうしても実現したいビジョンがあり、それを実現するために多くの方の助けがあって、なによりも社員の皆がいてくれてチャレンジすることができています。チャレンジには応援が必要です。今度は私も、周りの皆さん、とりわけ社員の皆のやりたいことを応援していこうと思っています。

それでは今年もよろしくお願いします。

おまけ:ソニックガーデンの書き初めの様子

ソニックガーデンの新春恒例の書き初めの様子を、会社のブログで紹介しています。あわせてご覧ください。

【ソフトウェア職人たちの日常】書き初めから見えた!?~2015年も自由に、真面目に、ドヤ顔で!

書き初め
新年会

倉貫 義人

株式会社ソニックガーデン代表取締役社長。経営を通じた自身の体験と思考をログとして残しています。「こんな経営もあるんだ」と、新たな視点を得てもらえるとうれしいです。

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