リモートチームのメンバーが気をつけている常識ではありえない4つの習慣

リモートチームのメンバーが気をつけている常識ではありえない4つの習慣

リモートチームとは、物理的に離れた場所で働きつつもチームワークを発揮して、チームで助け合って成果を出していく働きかたです。私たちソニックガーデンでは、リモートチームを5年以上続けてきました。

この記事では、私たちが経験から学んできたリモートチームを実現するときにメンバーが気をつけておくと良いだろうと思う4つの習慣について書きました。

1)仕事に関する「雑談」をして連帯感を出す習慣

チームビルディングの第1歩は、チームを構成するメンバーをお互いに仲間だと認識することから始まります。それはたとえリモートチームであっても同じことです。

もしオフィスにいれば、飲み会や食事の機会があったりして、お互いのことをなんとなく認識することが出来るのかもしれませんが、リモートではそうはいきません。

そこでリモートチームでは、互いに認識しあう機会として、あえて仕事の合間に雑談をするよう気をつけています。雑談といっても、天気や服装の話ではありません。

私たちの考える仕事中の雑談とは、目的や結論を決めない会話のことで、その内容は仕事に関係する話になります。会社やお客様や同僚の話などが話題にあがります。

一般的には、雑談は生産性を落とすものだと考えてしまいがちですが、リモートチームでは助け合いの風土を作るための、あえて推奨するほどの大事な要素なのです。

2)自分の様子を「独り言」して存在感を出す習慣

リモートチームで働くメンバーにとって、自分自身の存在感を示すことはとても大事なことです。オフィスにいれば、あえて存在感を気にする必要などないでしょう。

しかし、リモートワークの場合、自分で存在感を出していかなければ、もはや存在していないのと同じことになってしまいます。それはチームワーク以前の問題です。

そこで、独り言です。リモートチームであれば何かしら情報共有をするためにチャットなどを使っていると思いますが、そこに自分の様子を時々書くと良いでしょう。

たとえば、これから取り掛かる仕事のことや、今仕事で詰まっていること、離席や着席したときなど、何気ないことを書くので十分で、それだけで存在感になります。

そうした独り言から雑談が生まれることもありますし、助けてくれる人もいるでしょう。また、よく発信している人のことは見ているだけで勝手に親近感も覚えます。

オフィスにいて独り言をつぶやくのは迷惑になるかもしれませんが、リモートチームでは、独り言をつぶやくことでお互いの存在感を認識しあうことができるのです。

3)オープンな場で「相談」して一体感を出す習慣

オフィスにいる人とリモートにいる人で情報格差が起きてしまうと、チームの一体感は崩れてしまいます。オフィスにいなければ得られない情報はなくすべきです。

例えば、社内でのミーティングは必ず議事録を残すようにしています。議事録と言っても検閲や修正の入るようなカッチリしたものではなく、メモ程度で十分です。

打ち合わせの結果だけ見れば、なんとなくでもどんなことが話されたのかわかります。完全に把握できなくても雰囲気を掴むことはできるし、それで十分なんです。

チームで起きている課題を共有することは一体感につながります。同じ目標に向かう仲間同士、助け合いたいものです。そのためにも背景の共有が重要になります。

オープンであることを大事にしています。経営チーム内の相談などもオープンなチャット上でしますし、オンラインの打ち合わせに聞くだけの参加もしたりします。

一般的には、打ち合わせに参加して発言しないなんてダメかもしれませんが、打ち合わせの様子を聞きながら仕事をすることができるのは、リモートならではです。

4)会話中に「絵文字」を使って人間味を出す習慣

4つ目の習慣はとても簡単です。チャットで会話をするときに、なるべく「絵文字」を使うことです。文字だけのやりとりは、人間味を消してしまうことがあります。

スピーディーな会話のために、余計な言葉を使わずに伝えようとすると、どうしても言葉足らずになってしまい、文字だけ読むと冷たい感じを受けることがあります。

本人にそのつもりがなくても、相手にとってそう受け止められることで、コミュニケーションを続けにくくなったり、次に話しかける勇気がなくなったりします。

「絵文字」を使えば、そうした問題を解決してくれます。大人にとって最初は抵抗があるかもしれませんが、メリットと天秤にかければ使ってしまった方が便利です。

仕事の会話で絵文字を使うのは、これまでの常識からするとありえないことかもしれません。しかし、テキストの共有が主になるリモートチームでは重要なことです。

常識に捉われない発想でマネジメントすること

仕事中の雑談や独り言を推奨したり、打ち合わせに参加して聞くだけだったり、仕事のやりとりにも絵文字を使ったり、一般的には考えられないことをしてきました。

しかし、リモートワークでチームワークを発揮するための本質を考えたら必要なものだったと思えます。連帯感や存在感、一体感に人間味はマネジメントの基本です。

リモートチームをマネジメントするときは、これまで以上にマネジメントの本質に向き合い、常識に捉われない発想で取り組んでいかなければならないでしょう。

そんなリモートチームである私たちが使っているのは、自作の「Remotty」というツールです。私たちが培ったリモートチームのノウハウを詰め込んで作りました。

だからといって、ただツールを使えばうまくいくわけではありません。マネジメントの本質に向き合った上でツールを導入すれば、より一層リモートチームもうまくいくでしょう。

倉貫 義人

株式会社ソニックガーデン代表取締役社長。経営を通じた自身の体験と思考をログとして残しています。「こんな経営もあるんだ」と、新たな視点を得てもらえるとうれしいです。

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