社内ツイッターの外せないポイントとは

社内ツイッターの外せないポイントとは

社内ツイッター流行ってますね。

Twitterが非常に注目を集めたので、それを社内でもやってみようというアイデアです。yammerはその先駆けですし、最近だと、SalesforceもChatterという機能をリリースしました。どちらもフォローの仕組みを使ってソーシャルを表現しているのは、Twitterをベンチマークにしているのがうかがえます。

そういった社内ツイッターと呼ばれるサービスの外せないポイントは、

 

    1. 「タイムライン」の形で発言が表現されること

 

    1. 「フォロー」の仕組みで発言をフィルタリングできること

 

だと考えています。

ソーシャルとは個人と個人の結びつきなので、「個人」にフォーカスをあてた仕組みで、それを企業内で実現することは、個人としての情報発信ができることや人脈形成などに意味のあることだと思います。つまり企業内に新しい「情報チャネル」を産む仕組みですね。実は、こうした効果は以前からの「社内SNS」でも考えられていた効果でもあります。SonicGardenで言えばSKIPがそれにあたります。

社内ツイッターや社内SNSの仕組みは、新しい情報チャネルなので、既存の情報共有の手段を置き換えることはありません。社内ツイッターという、企業の社員だけのパブリックな場での情報発信と情報共有があるからといって、グループウェアやメーリングリストが不要にはならないと思います。もちろん、人数の少ない企業であれば、社内ツイッターだけで十分となるかもしれませんが、その場合は逆に、フォローの仕組みはいらないのではないか、とも思います。

以下の図は、以前にThinkITで私が記事中で使った図です。


http://thinkit.co.jp/free/article/0703/11/1/

もし「部長だから絶対にフォローしなければならない」ということがあるとしたら、それは、あまりソーシャルとは言えないでしょう。「業務連絡が流れて見逃した」ということがないように全員のとりとめのない呟きまで全部チェックする、というのもおかしな話です。

youRoomも社内ツイッターとして使って頂く機会も多くありますが、もともとは、youRoomは社内で使うTwitterもどきとして作った訳ではありませんでした。前述の通り、個人の情報発信や人脈形成という目的の新しい情報チャネルの為ということであれば、私たちにはSKIPがあるので新しく作る必要はありません。

youRoomでは、部署やプロジェクトなどといった特定のグループやチーム内での情報共有に特化することを考えてデザインしました。見た目にタイムラインのインタフェースを採用していることから、他の社内ツイッターと同じような機能だと思われてるかもしれません。

youRoomはルーム(グループ)に参加するだけで、参加者全員で発言を共有できます。よって「部長だからフォロー」なんてことは不要です。また未読の状態を管理しているので、「業務連絡が流れて見逃す」ということも起こりません。youRoomであれば「メーリングリスト」を無くすことが出来るのです。

youRoomと他の社内ツイッターとの主な違いは以下の2点です。

 

    • 「フォロー」でなく「ルーム」でフィルタリングしている

 

    • 一人のユーザが複数「ルーム」に同時に参加することができる

 

youRoomには「フォロー」の仕組みはありません。情報を共有したいグループがあれば、そのメンバーが参加できる「ルーム」を作ればよく、ルーム内の発言は参加者であれば全員が見ることができます。youRoomでは「ルーム」というグループの単位でソーシャルを表現しています。

また、youRoomではユーザはいくつもの「ルーム」に同時に参加することができます。社内ツイッターを指向していないので、ひとつのタイムラインだけでなく、いくつものグループに参加することができるようになっています。それぞれの「ルーム」は独立しており、利用者はそれぞれのルームごとにプロフィールを変えることができます。つまり、youRoom単体でマルチアカウントを実現している訳です。

所属する企業のルームに参加するためのアカウントと、勉強会で使うルームに参加するためのアカウント、という形で、別のアカウントにしなくても、ひとつのアカウントでそれぞれのルームに参加し、ホーム画面では時系列にみることができる点が、他の社内ツイッターで使われるサービスとの大きな違いです。

社内ツイッターの定義があるのかどうか知りませんが、もし「フォロー」でソーシャルを表現しなければ社内ツイッターではない、ということであれば、youRoomは違うということになります。しかし、ここで示したようなグループに特化したツールをお探しであれば、他の社内ツイッターと呼ばれるツールより適していると思います。

これからの時代、企業の中だけに閉じて仕事をするのではなく、より外で働く個人や企業ともコラボレーションしながら仕事を進めていく時代が来ると考えています。また、勉強会などのコミュニティも盛んになり、同時にいくつものコミュニティに参加するようになると考えています。youRoomは、そうした場合に便利に使ってもらえるコラボレーションプラットフォームを目指しています。

メーリングリストを使っている勉強会コミュニティなどがあれば、youRoomだったらとても便利に使うことが出来ると思うので、ぜひ使ってもらいたいと思っています。

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倉貫 義人

株式会社ソニックガーデン代表取締役社長。経営を通じた自身の体験と思考をログとして残しています。「こんな経営もあるんだ」と、新たな視点を得てもらえるとうれしいです。

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