MessageLeafはじめました〜実名ソーシャル時代のインターネットに足りないチャネルを求めて

MessageLeafはじめました〜実名ソーシャル時代のインターネットに足りないチャネルを求めて

少し前から、このブログの右下あたりにヒョコッと出てくるボックスを設置しています。これは”MessageLeaf”という仕組みを使っています。

“MessageLeaf”は、このブログの作者である私と、読者の一人ひとりと1対1でコミュニケーションが出来るというもので、設置してから既にたくさんのメッセージを頂いています。

この”MessageLeaf”というサービスについて紹介します。

Love letterLove letter / Peter Hellberg

実名ソーシャル時代のインターネットに足りないチャネル

Facebookのような実名のソーシャルメディアが広まるにつれ、インターネットはより安全で居心地の良いところになってきているように思えます。友人たちに囲まれた中で、気になる情報は嗜好のあう友人たちを通じて知ることができます。

コミュニケーションの手段も友人同士の短文のやりとりが中心になってきています。わざわざブログをコミュニケーション手段にして近況を伝えなくても、ソーシャルメディアに日々流すだけで済むようになってきています。

だからこそ、オープンなブログの位置づけがこれまでよりも、より専門的であったり、まとまって思想や作品を発信するものになってきているように感じます。コンテンツを蓄積していくには、やはりブログが向いています。

ソーシャルメディアは、そうしたコンテンツを発見しシェアすることに長けています。良いコンテンツは以前よりもずっと広まりやすくなっています。一方で、コンテンツの作者とのコミュニケーションの場が失われつつあるように感じています。

ブログのコメント欄にコメントを書き込むのは相当勇気がいることです。人の土俵の上で、誰かの見ている前で自分のことや自分の意見を言える人は稀です。特にソーシャルメディアが普及したことによって、コメントを書き込む際に実名を求められるようになってきました。

ノイズをなくすために実名そのものは良いとしても、多くの人の前でコメントをする以外に、コンテンツについての感想を作者に伝える術がないとしたら、やはり気後れしてしまうし、それでフィードバックの機会が失われるのは、とても勿体のないことです。

Tweetボタンで語られる言葉も、ソーシャルブックマークで語られる言葉も、それらは作者に向けたものではありませんし、双方向に作者と対話できるものではありません。

実名ソーシャルな時代だからこそ、オープンなインターネット上のコンテンツを通じて、ストレートに作者と読者をつなぐプラットフォームが求められているのではないでしょうか。

ウェブコンテンツの作者と読者をつなぐ”MessageLeaf”

インターネットのおかげで、誰もが自分の作品を世の中に公開できるし、誰もが誰かの作品を見ることのできる時代になってきました。

作品から受けた感動を、感謝のメッセージに変えてそのまま作者に伝えられたら、作者と直接に話が出来たら、これまでに無かった新しい関係を創っていくことが出来るはずです。

そのために、ブログなどの作者と読者を、コンテンツごとに1対1でつないでコミュニケーションをすることの出来るツール、それが”MessageLeaf“です。

MessageLeafを使えば、設置したブログの記事毎に読者からのフィードバックを受けて、そのまま、そのページ上で双方向のコミュニケーションを継続することができます。

Facebookのアカウントを利用しているため、ノイズやSPAMは防ぐことが出来ており、かつオープンではなく、そのやりとりはお互いしか見ることができない閉じたコミュニケーションになっています。以下が紹介ムービーです。

実物は、このブログの右下に出てくるボックスです。もし、私宛てのメッセージがあれば、お気軽に送信してみてください。あなたと私しか見ることが出来ませんし、その中で対話をすることが出来ます。ブログの作者は誰でもフィードバックがあると嬉しいものです。

これまでのコンテンツでも設置されているので、古い記事でコメントが憚られる場合などでもコメントを頂けることがあります。既に何人もの方からメッセージを頂けています。オープンなコメント欄では決して書けないような、ご自身の立場や今の悩みなども書いて頂くメッセージもありました。こうした新しい関係を築けるのがMessageLeafの良いところです。

コンテンツをきっかけとした新しい出会いがあり、その出会いと対話が、新しく良質なコンテンツを生みだす原動力になるのを感じています。ソーシャルメディアには知り合いしかいませんが、コンテンツを通じた新しい良質な出会いの可能性がMessageLeafにはあります。

MessageLeafが広まることで、コンテンツを通じた作者と読者の出会いが生まれ、その対話から次の素晴らしいコンテンツを生みだしていく。そんな「正のサイクル」が無数に生まれる世界を目指しています。

「納品のない受託開発」の事例としての”MessageLeaf”

MessageLeafは、ソニックガーデンの「納品のない受託開発」でパートナーとして開発・運用を行っているサービスでもあります。お客様はメディカル・インサイトさま。本業は医療コンサルティングですが、まったくの新規事業としての投資を行うことを考えてのご相談でした。

実際にパートナーシップで仕事をするまで、今の形のMessageLeafをつくることになるまで、何度かのPivotなど様々な出来事があったのですが、その辺りは、ビジネスオーナーであり、プロダクトオーナーでもある鈴木さんがブログに書いてくれています。

「MessageLeaf」の立上げ日誌~ウェブサイトにあなたと私の関係を~

ソニックガーデンの「納品のない受託開発」であるソフトウェアパートナーシップモデルの究極の目的は、お客様にとっての真のパートナーになって共存共栄をしていくことです。

そうしたこともあり、お客様とじっくり話し合って、双方の出資のもと会社を設立することになりました。そうして2012年7月、双方の会社を持ち株会社とした株式会社MessageLeafを作りました。

これは、ソニックガーデンのソフトウェアパートナーシップモデルの一つのEXITモデルです。次のフェーズは、共同出資したこの会社でサービスを改善し、発展させていくことになります。

ソニックガーデンでは、もともと会社の形態として半分は受託開発を行いながら、半分は新しいサービスを創っていくというビジネスモデルで経営しています。新しいサービスはいくつも産み出さなければ成功は産まれないという考えのもとスタートアッププラットフォームモデルというスタイルをとっています。

私は会社の形にはゴーイングコンサーンとしての会社と、プロジェクトとしての会社があると考えています。ソニックガーデンは続けることを目指した前者の会社、MessageLeafはそこから育てて大きくしていく後者の会社です。

MessageLeafの今後は、当面は無料版の提供をしつつ、将来的にはより高度な活用が可能になるプレミアムサービスの提供を考えています。

SonicGardenから芽吹いたばかりの新芽のサービスMessageLeafをよろしくお願いします。ブログをお持ちの方は、ぜひMessageLeafを設置してみてください。

FacebookページもLikeして頂けたら、今後MessageLeafを設置したブログについてアップデートをお伝えしていけますので、ぜひこちらもLikeお願いします。

倉貫 義人

株式会社ソニックガーデン代表取締役社長。経営を通じた自身の体験と思考をログとして残しています。「こんな経営もあるんだ」と、新たな視点を得てもらえるとうれしいです。

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