アジャイルになるための3つの行動〜わたしにとっての「Social Change」

アジャイルになるための3つの行動〜わたしにとっての「Social Change」

先日の9月15日に、日本XPユーザグループ(XPJUG)の主催する「XP祭り2012」が開催されました。沢山の方が参加されて盛り上がったようで良かったです。

XPというのは、”eXtreme Programming”の略で、アジャイル開発の一つです。XPJUGはその日本におけるコミュニティで、私は、僭越ながら2代目の代表をさせてもらっていました。(今は引退してます)

今回のXP祭りでは「ビデオメッセージで参加を」というオファーを頂きました。基調LT(ライトニングトークス)ということで、5分におさまるビデオを作ってみました。

今年のXP祭りのテーマが「Social Change」ということで、私のブログも「Social Change」という名前ですし、それらの大元は、XP本の第2版に書かれたメッセージ”XP is about social change.”からで、そういったことから、私の話すテーマは「私にとっての Social Change」としました。

私の考えているソフトウェア開発の未来について、そして、それをひとり一人が実現するためのアジャイルでいるための3つの行動指針について話をしています。

以下に字幕をもとにした書き起しです。(と言っても、私は喋っただけで、オープニングと字幕は、副社長が付けてくれました。)

 

倉貫の基調LT書き起し

XP祭りご参加の皆様、こんにちは。SonicGarden倉貫です。

スタッフの皆様、お疲れ様です!ご参加頂いた皆様、ありがとうございます!今日はお祭りなので、皆様ぜひ楽しんで下さい!

LTをしゃべらさせて頂きますが、私にとっての「Social Change」をお話したいと思います。

私が変えたいと思っている世界はどこか、どこを目指しているのか、少しお話をしようかと思っています。

 

私にとっての Social Change

私が変えたい世界は、もちろん「ソフトウェア開発の世界」です。ここ、もう少し未来を明るくしたい。

今の業界の構図、人月の問題、一括委託、請負の問題など・・・ディフェンシブな世界は、お客様も現場の人達も、みんな困っています。

これを何とかしていきたい!と思っています。

ソフトウェア開発は本当はもっとクリエティブだし、今の時代、世界を変えられるのはソフトウェアであると思っています。

ソフトウェア開発の未来は、本当はもっと明るいものなんです。

 

プログラマをスターにしたい

そして、そこで「プログラマをスターにしたい」

私が考えるプログラマーは、当然お客様とも話しをするし、ユーザと会話ができて設計もできる、当然プログラミングも運用も出来る、ソフトウェアの全てに責任を持てる人をプログラマーと呼びます

そういうプログラマーは誰でもなれる職業ではなくて、職人の世界で高給取り、そんな世界にしていきたい。存在価値を高め、尊い職業にしていく。

 

プログラマを一生の仕事にする

そして「プログラマを一生の仕事にする」

これはSonicGardenのビジョンなんですが、私はこのためにSonicGardenを作りました。ビジネスモデルを作って、マーケットを開拓して、自分たちとお客様とで、ようやく実現が、創業から1年、1年半たって出来るようになりました。

だけれども、まだまだ足りないと思っていて、世の中には、私達のようなやり方を求めるお客様が沢山いらっしゃいますし、エンジニアもたくさんいる。

私達ができた変化を広めていく、ということが今の私のビジョンです。

 

アジャイルになるための3つの行動

私にとってのアジャイルは目的ではない。だけれども、アジャイルであること、アジャイルでいること、は必要条件になっている。

アジャイルをするのではなく、アジャイルでいること。

アジャイルになるための3つの行動があると思っている。

私の経験からお話したいと思います。

 

仲間をつくろう

1つ目は「仲間をつくろう」

情熱はいつか、自分一人では欠けてしまう。一緒に働く仲間を作りましょう。一緒に働くってのが大事。そうでなければお友達。お友達も大事だけど、一緒に戦ってくれる、働いてくれる仲間が本当に大事。

時間がかかってもいい、信念を持ち続けて自分のチームを作りましょう。

もしくは、本当に共感できるチームがあったらそこにjoinするのもいいでしょう。

 

影響力を持とう

もう一つは「影響力を持とう」

どれだけ腕の立つプログラマーであっても、現場に入ればそれでいいなということではなく、力があっても外に情報を出していないのは存在していないに等しい。

プレゼンスを出していこう、考えを出していこう。ブログを使えば東京にいる、地方にいるは関係ない。年齢もキャリアも関係なく、自分の考えを出していく。

そうすればいろんな人から知ってもらうことができます。

 

なぜアジャイルに取り組むのか考えよう

最後、3つ目。

これが一番大事だと思っていますが「なぜアジャイルに取り組むのか」を考えて欲しい。

目的は何なのか、どこを目指しているのか、アジャイルはあなたの目的なのか、アジャイルで何かをしたいのか、そもそも誰のための、何のためのアジャイルなのかを、答えられる、考えるようにしましょう。

もしそれが自分のためだけだとすれば、それは趣味なんです・・・が、そんなことはないはず。

きっとお客様がいる、誰がお客様なのかが大事。あなたの仕事は何なのか、会社は何なのか、お客さまは誰なのか、を考えることがヒントになります。

 

3つのChange

最後に「3つのChange」を。

SonicGardenは3つのChangeを掲げています。

ケント・ベックとリンダ・ライジングの言葉です。

変化を受け入れ、自ら変化し、その変化を伝えていく。

今日、私が話をしているということは、私の「Social Change」をやっているということ。

SonicGardenの設立の時に平鍋さんから言葉をもらいました。

「過去と他人」は変えられないけど、「未来と自分」は変えられる。

未来を考えて、自分から変えていく。ぜひやっていって欲しいと思います。

ありがとうございました。

倉貫 義人

株式会社ソニックガーデン代表取締役社長。経営を通じた自身の体験と思考をログとして残しています。「こんな経営もあるんだ」と、新たな視点を得てもらえるとうれしいです。

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