「リモート飲み会」を楽しむためのアドバイス

私たちの会社では、リモートワークという働き方で、社員メンバーの半数が地方にいて在宅勤務をしながら、チームとして働いています。場所が離れているというだけで、コミュニケーションをとりながらチームで仕事をしています。

そんなチームワークを醸成するために欠かせないのが「飲み会」です。リモートワークで飲み会をするにはどうすればいいか、それが「リモート飲み会」です。この記事では、私たちがやってきた「リモート飲み会」のノウハウについて書きました。

「リモート飲み会」ってどんなもの?

「リモート飲み会」をやっていると言うと、多くの方に驚かれる。それで楽しいのか?ちゃんと飲み会になるのか?というような疑問が湧くようですね。しかし、やってみると分かりますが、想像している以上に普通の飲み会で、楽しいんです。

もちろん、さすがに同じ料理と酒を取り分けることはできないので、現実の飲み会と比べて物足りないところはありますが、飲み会で交わされる気軽な会話については全く問題なくできるんです。

参加する各々が、パソコンの前に好きなツマミと酒を持ってきて、オンラインのツールで繋いで会話をする訳です。普段からオンラインでミーティングをしている私たちにとっては、その延長上でしかないのです。

お酌はできないし、ボディータッチも出来ないけれど、どちらも、今時は普通の飲み会でもしませんよね。物理的にいる必要なんてなかったんです。

「リモート飲み会」のよくある失敗

「リモート飲み会」をやってみたけど、うまくいかなかったという話も聞きます。その多くの場合は、オフィスのような場所でやるリアルの飲み会と、リモートにいる人を繋いでやったというケースです。それは失敗します。私たちも失敗しました。

以前、オフィスで飲み会をする際に、リモートの人たちが参加できないのは悪いな、という気持ちで、宴会をやっているオフィスと繋いでみたりもしましたが・・・結局、途中でリモートにいる人のことを忘れてしまうんですよね。。。

リアルな場にいる同士だと、それだけで存在感があるので、そのリアルに存在する人同士での話が盛り上がってしまうのです。そうすると、リモート側にとっては参加している感じは薄れ、存在を忘れられる辛さだけが残ります。

これは、自分がリモート側になってみるまで気付かない問題でした。

全員が自分のパソコンから参加しよう

リアルとリモートで繋いでやると、何をしても存在感のギャップが出てしまうので、「リモート飲み会」をする時は、全員が各自のパソコンやタブレットからオンラインで参加するというのが、ベストプラクティスです。

全員が互いにオンラインであれば、対等に話をすることができます。たとえ同じ場所にいたとしても、それぞれ個別に繋ぐと良いでしょう。同じ場所にいる場合、音声が混線しないよう、むしろ離れたりするのは、よくやっているノウハウです。

最近のパソコンやタブレットには、フロントのカメラが付いているので、それで顔も写すことができますし、iPhoneに付属のイヤホンならマイクも付いていて、オススメです。リモート飲み会には、特殊なカメラも性能の良いマイクもいらないんです。

このことは、実は普段のオンラインミーティングでも同じことが言えます。

開始時間を遅めに設定するのがポイント

普通の飲み会であれば、19時頃から夕食を兼ねて行うと思いますが、私たちのよくやる「リモート飲み会」では、20時とか21時とか開始時間を遅めに設定しています。自宅から繋ぐので、自宅で夕食と家族団欒を済ませてから始めるのです。

せっかく家から繋いで飲み会をするので、リラックスした格好と気分で臨みたいものです。また、がっつり食べることが目的ではないので、食事は普通に家族と済ませておくと、気兼ねもなく飲み会に参加できます。

だから普通の飲み会なら帰宅が遅くなりますが、「リモート飲み会」のある日は、むしろ早めに帰って準備するという感じになります。そして終わったらすぐに寝ることだって出来るので、たとえ開始が遅くても良いのです。

リモート飲み会では、解散の合図も一本締めもしません。眠くなったり、満足したら、オフラインになれば良いだけです。だから、出入り自由で勝手に入って、勝手に出て行く感じになります。みんないなくなったら終了です。

「リモート飲み会」で使っているツール

「リモート飲み会」の際によく使うのは、Zoomです。普段のオンラインミーティングと同じですね。どちらも、任意のURLで会場を作ることができて、URLを知っていれば誰でも参加出来るという点で優れています。

気軽に出入りできることが重要なポイントです。毎回、参加する人を招待したり、友人申請や承認をしたりは面倒です。「リモート飲み会」で使うURLを作って、参加したい人に伝えておけば済むというのは便利です。

「リモート飲み会」をやっている時間と、会場にあたるURLだけ決めて共有しておけば、入りたい人が入りたいタイミングで入ってくることができる。それは、さながら馴染みの飲み屋に「やってる?」と入ってくるようなイメージです。

“zoom.us”はインストール型のツールなので、導入に少しハードルは高いのですが、その代わりに大人数でも安定して使うことができます。冒頭のスクリーンショットは、”zoom.us”での乾杯の様子です。他のツールと違って、タイル状で全員が公平に映っている方が、「リモート飲み会」には、しっくりきます。

ただし無料で使えるのは1度に最大40分という制限があるので、無料のままで仕事で使うのは難しいところですが、「リモート飲み会」なら、ちょうど40分くらいで強制的に場の再設定できるのは悪くない感じでした。

まずは「リモート飲み会」を試してみよう

どれだけ言葉に尽くしても、「リモート飲み会」は体験してみないことには、その楽しさを信じてもらうことは難しいところです。また、未知の体験は、やってみるまではハードルが高いと思ってしまうものです。

体験に勝るものはない、ということで、難しく考えず「リモート飲み会」ぜひやってみてください。試すときに気をつけると良いのは、ネットワークとツールの確認を、事前にしっかりとやっておく、ということです。

なかなか繋がらなかったり、画質や音声のクオリティが極端に低かったり、途中で切れちゃったりするような環境では、本当の「リモート飲み会」の楽しさを味わうことができないからです。

「リモート飲み会」が広まって、もっと気軽にいろんな人と飲み会ができるようになると良いですね。

倉貫 義人

株式会社ソニックガーデン代表取締役社長。経営を通じた自身の体験と思考をログとして残しています。「こんな経営もあるんだ」と、新たな視点を得てもらえるとうれしいです。

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