読みました!牛尾さんの新刊「世界一流エンジニアの思考法」。牛尾さんのこれまでの経験から得られた学びと気付きのエッセンスの詰まった本でした。
エンジニアの〜と題してるけれど、これからの時代の様々な仕事においても参考になると思います。
そのキモは、本質を捉えることで、効率的に無駄なことをするようなことがなくなる。不確実性を受け入れていくことで、より良い状態を作れる。この辺りは拙著「人が増えても速くならない」に通じてて嬉しい。
あと嬉しかったのは、私の話も出してくれたこと。一緒に仕事してもらったときの話が2章に。
そして本書の最後の章、最後のセクション「自分の人生は自分でコントロールする」では、30代後半の牛尾さんに影響を与えた存在だと書いてくれてた。価値観を一変させた、と。
それが私にとって本当に嬉しく思ったのは、そんな私の価値観を一変してくれたのも、それより若い頃の牛尾さんとの出会いがあったから。
私が20代で社会人2〜3年目の頃だと思うけど、まだ日本で紹介されたばかりのアジャイル開発を会社で実践しようとしていた。だけど私がいたのは大きな会社だったこともあり中々うまくいかなくて挫けそうになってた。
そんなとき、アジャイルのイベントで牛尾さんが登壇されているのを見た。
当時の牛尾さんは、私の所属する会社よりずっと大きな会社にいて、それなのにアジャイル開発を実践されていて、しかもプレゼンも強烈にかっこよかった。
それを見て、年齢も変わらないし私にもできるかもしれないと思ってしまった。私の脳のブレーキが壊れた瞬間だった。環境の難しさを嘆くより、立ち向かう人でありたいと、価値観が変わった。
そこから、自分の周りから小さくトライを続けて、実践をブログにしたり、味方や仲間を増やして、講演や寄稿の機会を頂き、ビジネスにも取り組んで、紆余曲折を経た結果、理想とするアジャイル開発を当たり前にできる会社ソニックガーデンを作ることができた。
だから、私自身のターニングポイントとなったのは、25年近く前の牛尾さんとの出会いだった。それがあって10数年たって創業したソニックガーデンという存在が、今から10数年前の牛尾さんの価値観を一変させたという話に、本当に不思議な縁を感じたのでした。