私にとって良い本とは頭を刺激してくれる本。考えるときに新しい観点を与えてくれたり、考えていたことを拡張してくれたり、抜けていた視点を突いてくれたりする本。結局は自分で考えるしかないけど、良いインプットは良いアウトプットに繋がる。ゲイリー・ハメルの「経営の未来」はそういう本だった。
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ブログなど文章を書くとき、書き始めるとノッてきて書ける。ただ始める前に、気合い入れて書こうとすると、途端に書けなくなる。動いてないものを動かすには力がいるし、その度に力がいると億劫になる。なるべく普段から書けている状態を保ち、書き始めるのも適当な気持ちからでも始めると良さそうだ。
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毎週ブログをアウトプットしようとすることで、自分自身の考えをふりかえって整理してまとめるという時間をとることができていて、それが経営をしていく上での考えの軸を太くしていくことに繋がっているように思う。ブログにしなくても良いけれど、言葉にしていくことは大事だ。言葉は思考に影響する。
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セルフマネジメントとワークレビューはセット。何をしてても息を吸うように自然と「ふりかえり」が出来るようになってセルフマネジメントが出来ると言える。ふりかえりは、そういう状態になるための訓練。未熟なうちは時間を決めて定期的に実施して師匠にレビューされて、ふりかえり自体を習慣にする。
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ふりかえりの初心者が陥りがちなのが、内面や性格のことを問題としてあげること。人は性格はそんな簡単に変えられないし、内面は個性であって改善するものでもない。ふりかえりの問題で挙げるべきなのは、目に見える行動。結果に繋がる行動ならば改善できる。行動の改善ならば具体的なトライが出せる。
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ふりかえりの最初にすることは、自分の実力を認めること。実力を身に付けて成長するには時間をかけて経験を積むしかない。だから、ふりかえりでは出来ないことは問題にしても仕方ないし、改善することも出来ない。例えば、速く走るというトライは無理でも、フォームを改善するというトライなら出来る。
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ふりかえりをレビューする目的の一つが、チームの価値観を伝えること。問題を見つけた後に改善案を考えるとき、アイデアだけなら幾らでも出せる。このときにどのアイデアを採用するのか、そこにチームの価値観が求められる。師匠は価値観を伝えるだけで改善案は自分で考えさせる。価値観が共有される。
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「費用対効果」をいつも意識しているけれど、ここでいう「費用」はお金のことだけでなく時間や体力も含まれているし、ここでの「効果」も金銭的なインセンティブという訳ではなく、経験や選択肢を広げることも含まれている。むしろ、お金をかけても手に入らないものの方が世の中には多いことに気付く。
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ソフトウェアは作って動かしてみないとわからないことが沢山ある。どれだけ経験を積んだプロダクトマネージャーであっても、頭だけでうまくいくか想像しきることなど出来ない。良いプロダクトのためには、作って捨ててを繰り返すしかない。プログラミングを製造ではなく設計だと考えればそれが出来る。
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毎日が同じことを繰り返すことのない仕事は、毎日が成長の機会に溢れていて、どれだけやってもまだまだ成長の余地は残されていて、とても大変だけど、同時にやりがいもある。私たちの考えるソフトウェア開発とはそういう仕事で、飽きたり極めたと思って、もうやることなどないなんて思うことなどない。
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ウェブ技術を経営に活かせる時代になって経営者が身に付けておくと良さそうなリテラシーの一つが文章力じゃないだろうか。自分の言葉で伝えるのが一番伝わるし、想いを伝えることが経営者の大事な仕事の一つだとしたら、社内外に向けてブログやメッセージを書くことは、とても効率的で合理的だと思う。
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毎週それなりの文章量でブログを書いてきて、ふりかえって読んでみると、なかなかのボリュームになっている。もっとたくさん書きたいと思ったりもするけれど、気力と時間を考えると今のペースがギリギリくらいな感じ。塵も積もれば山となるの精神で少しずつでも続けていけば、それなりになるんだよね。
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運動や読書などの良い習慣は忙しくなると疎かになりがちだけど、そうなると自分で良いと思ってる習慣をやってないことに罪悪感を覚えてストレスが溜まる。忙しいときこそ時間を作って、あえて取り組むようにする位がちょうど良いのかもしれない。
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いつまで経っても、どれだけ会社の人数が増えても、次に新しく入ってくれる人を選ぶときは、創業したての頃の5人目とか6人目を選ぶくらいの気持ちでいる位でちょうど良い。つまり、何人目であろうとも人の採用には妥協をしてはいけない。
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夕方から始まって、オフィスでそのまま途中から少しビールも飲みながらする経営ミーティングが非常に楽しい。気のおけない面子と、気軽に真面目な話ができて、遠慮なくアイデアも出せて、とても生産的でもある。こんな風に、遊ぶように働けて、仕事を楽しめるのは幸せなことだな。とてもありがたい。
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会社と社員の関係。会社には労働力が必要で、社員は報酬のために従事する。それもわかるが、そんな関係ではなく、ひとりではできないことを役割分担するためであり、相互に助け合うための場としての会社でありたい。いくら会社が大きくなっても、この姿勢でいることが、ホラクラシーの本質ではないか。
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後悔のないように生きていたいけれど、いつ死んでも良いと思うようにやりきってしまったら、それはそれでつまらない、とも言える。常に何か挑戦している位がちょうど良いんだろうね。いつでも乗り越えるべき壁があるってことは、ありがたいことでもある。
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孤独の時間は大事。ひとり脳内企画会議をする時間。新しいアイデアを出したり発想を広げたり、何かを生み出すときには必要な時間。誰かと議論を交わして、その場で考えることも大事だが、それが出来るためにも、そもそも自分の中に軸となる考えがなければ話にならないのだ。だから孤独は嫌いではない。