先日、韓国で初めてソニックガーデンの会社説明会を開きました。正直、私たちの考え方がどこまで伝わるのか不安もありましたが、結果は想像以上でした。
初開催ということもあり、気合を入れて社長と副社長がそろって臨みました。

ランチからディナーまで、土曜日に半日以上をかけてのイベントでしたが、100名近い応募があり、その中から日本語やプログラミングのスキルで選抜された20名強の方々にご参加いただきました。
一番の感想としては、参加者の皆さんの熱意に圧倒されたことです。韓国では新卒採用の環境が厳しい状況にあると聞きますが、それでも日本で働きたい一心で日本語を学び、努力を重ねている姿勢には本当に感心しました。
また、韓国では経験や能力を重視する傾向が強く、即戦力でないと就職が難しいとされています。そのため、ソニックガーデンの徒弟制度や、コミュニティのような会社の在り方がどのように受け止められるか心配していました。
ところが、むしろ歓迎され、強い共感を得ることができました。
「納品のない受託開発」の考え方についても同様です。うまく伝わるだろうかと不安もありましたが、ソフトウェア業界の知識を持った方々が論理的に理解し、このビジネスモデルの良さを認めてくださったのは、とても心強い出来事でした。
こうした体験を通じて改めて感じたのは、私たちの仕組みやビジネスモデルもそうですが、それ以前に「人を大事にする」という考え方に共感してもらえたのかな、ということです。
韓国と日本で採用の文化は違います。韓国では即戦力が重視され、日本では新卒一括採用が中心です。そのどちらにも限界がある中で、ソニックガーデンの徒弟制度は、経験が浅くても成長していける仕組みであり、普遍的な価値を持つのではないかと実感できました。
また、グローバル化というと市場拡大の話になりがちですが、私たちにとってのグローバル化は「価値観の共感が国境を越えること」かもしれません。規模を追うのではなく、哲学や考え方が広がっていくことの方が、社会運動を標榜する私たちソニックガーデンの本懐だと感じています。
その手応えを、今回の韓国で少し感じることができました。

今回の経験は、私たちにとっても新しい可能性を感じさせてくれました。これまで採用活動は日本国内を中心にしてきましたが、国境を越えて私たちの考え方に共感してくれる仲間がいるのなら、もっと広い視野で出会いをつくっていけるかもしれません。
ソニックガーデンの徒弟制度は、時間をかけて成長を支える仕組みです。その意味では、国籍や文化の違いよりも、「学びながら育っていきたい」という意思があるかどうかの方が大事です。そう考えると、海外の方の採用や育成も、私たちの文化に自然に馴染む可能性があります。
もちろん、言語や生活の違いといった課題はあります。しかし、それを乗り越えられるだけの熱意や共感を持った人となら、一緒に新しい挑戦をしていけるはずです。今回の韓国での会社説明会が、その第一歩だったら、とても嬉しいことです。
今回の機会を通じて、私は朧げながらの新しい夢を持ちました。私たちソニックガーデンの考えるソフトウェア開発の考え方や手法、開発プロセスは、とても良いものだと信じています。それを海外の方が修得してくれて、自分たちの国で親方となって広めてくれるようになったら、なんて嬉しいことでしょうか。
就職希望という前提を差し引いても、私たちが大事にしてきた考え方やビジネスモデルが国を越えて理解され、共感してもらえて、働きたいとまで思ってもらえたことは大きな喜びです。
参加してくださった方々は、皆さんとても気持ちの良い若者ばかりでした。もしできることなら全員と一緒に働きたいと思うほどでした。改めて、参加いただいた皆さんに感謝申し上げます。ありがとうございました。
オマケ:韓国グルメの記録
1日目の夜は、ホテルの方に教わった地元の方がいく店。トッポギを食べた。そして、謎の黒いソーセージもどきみたいなもの。結構、韓国ではメジャーな食べ物だった。

2日目の昼は、タッカンマリという鳥の鍋。韓国料理だけど、韓国の人もあまり食べたことがない料理らしい。一緒にいった学生さんは、食べたことなかったらしい。

2日目の夜は、参加者の皆さんとサムギョプサル。これは定番。とても肉が分厚い。韓国の若者たち、みんな元気。

3日目の朝は、ホテルから歩いてキンパの店に。ご夫婦で作られてる手作り具沢山のキンパ。スープと漬物も付いてた。

南大門市場をぶらついていて見つけたのは、ホットク。屋台なので、わざわざ現金を下ろしてきて買った。中に蜂蜜が入っていて甘かった。

参加者の方に教えてもらった韓国グルメのカンジャンケジャンという料理。カニ・エビの醤油漬け。初めて食べる食感。

最後は、空港の搭乗口の前で売ってた韓国おでん。優しい味で美味しかった。
