ふりかえりで目指すのは自分を知ること

最近、改めて「ふりかえり」って大事だなって考えているのは、ふりかえりを習慣化してる人やチームを長期的な目線で見ると、ずっと良くなっているのを感じているからなんだけど。

ふりかえりの効能は、改善していくことだと思ってたのだけど、もっと本質的な効能は、己のことを客観的に見えたり、プロジェクトを俯瞰して見えるようになることではないかな、と。

ふりかえりだから、過去の自分や出来事を対象に見る訳で、その時点で既にメタな視点を持てる。自分の心と切り離して考えれば、気軽に改善点を出すことや、意見を出すことができる。

利害関係の複雑な人たちで構成されたプロジェクトや、顧客との案件であっても、一緒にふりかえりすることができれば、メタ視点では目線の向きが揃って、問題vs私たちの構図になる。

ふりかえりの機会があるかないかで、チームビルディングが進むかどうか違ってくる。なので最近は、パートナーさんやお客さまとも定期的にふりかえりをさせてもらうようにしている。

個人のふりかえりは、内省(リフレクション)の機会となるけれど、それも改善のためというより、自分の感情や心境の変化などを知ることの方が収穫。己を知ればコントロールできる。

ストレングスファインダーで言えば「内省」が上位に来る人は、放っておいても内省できるだろうけど、そうでない人は練習が必要なので、ふりかえりを誰かに付き合ってもらうと良い。

壁打ち役であり、客観視点を伝える役であり、コーチ役でもある。ソニックガーデンでは、最近は社内で相互に、ふりかえりをサポートしあっている。そこに先輩後輩あまり関係ないかも。

ふりかえりの本質を、自己改善から自己認知に切り替えて考えるようになれば、必ずしも成長だけを望まなくても良い。むしろ、己を知れば知るほど、人として仕上がっていくように思う。

倉貫 義人
倉貫 義人
ソニックガーデン 創業者
クラシコム 取締役CTO

「納品のない受託開発」の実践者。著書多数。心はプログラマ、仕事は経営者。

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