ふりかえり文化は私たちの会社では欠かせないもので、週に一度、誰かとふりかえりをして、自分の仕事や考えを内省し、客観的にフィードバックしてもらう機会にしている。
アジャイル開発で知られるふりかえりとの違いは、チーム活動でなく、個人ごとに実施している点。レトロスペクティブよりも、リフレクションの色合いが強い。
ふりかえりをすることで、自己改善と自己認知が進む。特に、内省と客観により自己認知が進むことが重要で、それによって結果的に改善も進む。改善テクニックより本質的。
ふりかえりは同僚と1on1の形で実施するので、その二人の関係性も深まる。1時間の時間をとっていれば、ふりかえりしながら雑談もするので、時間をとっておくのが大事。
(余談だけど、ソニックガーデンは代表取締役が二人体制で、毎週の経営ミーティングあるけど、これはある意味1on1で互いのふりかえりをしてたんだなって思った。)
マネージャーがいないこともあり、同僚同士でのふりかえりになるが、その結果をメモで見えるところに残してもらえると、社内の他の人からも存在を認知されるようになる。
そうした個人ごとのふりかえりの他に、リリース作業や顧客ミーティング、社内イベントなど、何かチームやペアで取り組んだ仕事があれば、その直後にふりかえりをしている。
こちらも、まず起きた出来事に対しての認識合わせから始まる。誰かは成功だと思っていても、他の人は違っているかもしれない。チーム内での認知の歪みを解消する。
個人でもチームでも、ふりかえりに使うフレームワークは同じで、KPTを使う。Keep/Problem/Tryで項目を出すという有名なやつ。ただ、最近ひとつ変えたいと思っている。
それは、Problemという言葉。日本語にすると問題となるけど、問題を出すと言うと、けっこう抵抗感がある。あと、解決できないような問題まで出てきてしまう。
そこで、KPTのPは、Potentialとした方が良いんじゃないかと考えている。改善すべき問題よりも、改善できる可能性。そう考えると、前向きにアウトプットできそう。
たかが言葉だけど、人の脳は言葉で考えるから、言葉を変えることで、向き合い方や気持ちの持ちようが変わるなら、変える意味は大きいと思うんだよな。