遊びが学びに欠かせないわけ

思考メモ

理念に「遊ぶように働く」を掲げているので、改めて「遊び」について学んでみようと読んでみた書籍「遊ぶが学びに欠かせないわけ」。面白くて、良い知見がもらえた。

特に面白かったのは、心理学から捉えた遊びの効能の部分。これまで経営してきて、なんとなく実感してたことを、心理学の実験で説明されていて、心強い気持ちになったな。

ナレッジワーカーたるプログラマの仕事には、学び、問題解決、創造性が欠かせないけれど、それには仕事を遊びと捉えることが生産性の肝だと考えていたことに合致してる。

遊びの定義も参考になった。遊びは、自主的なもので、結果よりも過程が大事で、規則は参加者から生み出されて、想像するところから始まり、ストレスのない状態で行われる。

仕事を、まるで遊んでいるような状態にするには、そうした環境や構造をつくること。それこそが私たちがやってきたマネジメントだった。

また、農業以前の狩猟採集民の方が、豊かで幸せだったという話が興味深いものだった。

狩猟採集は、労働集約的ではなく、知識集約的・技術集約的なもので、高い技術と創造性が求められる。その仕事は、ワクワクして楽しいものだったので、仕事と遊びを分けることはしない。

狩猟採集の民には、骨を折って働くという仕事の捉え方はない。彼らはたくさんの物はなかったが、少ないニーズを少ない仕事で満たしたことで、たくさんの自由時間を持っていた。

その時間で、歌ったり、作曲したり、楽器を演奏し、物語を語ったり、ゲームで遊んだり、休んだりして過ごした彼らの社会を、文化人類学者が「最初の豊かな社会」と呼んだ。

これって、まるで私たちソニックガーデンで目指しているビジョンと合致していて驚いた。知識労働が中心になってくる中で、多くの人が望む社会の姿なのではないかなぁと思った。

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