ふりかえりだけでは意識は変えられない。ふりかえりは気付くきっかけに過ぎない。そして気付いただけでも人は変われない。どうするのか。具体的な行動案に落とし込んで、実践し続ける。その行動を続けることで、いつしか習慣になって、結果として意識も変わっている、というのが、遠回りのようで近道。
560
会社は学校ではないけれど、それでも若い人たちが実践を通じて学び成長することは率直に嬉しいことだし、教わったことは次の世代に繋いでくれるだろう。いずれ会社を担う人材になってくれるなら、教育は長期的には良い投資だ。会社は人だということは、即ち人の成長が会社の成長ということなのだから。
561
今日は久しぶりに若いメンバーたちの現場のふりかえりに参加した。改善の意識は出来つつあるのは良い。ただ視点の高さと観点の多様さが足りないので、そこを気付くようにするのが、同席した先達の役割だ。先入観の壁さえ取り払ってあげれば、その後は自分たちで考えられるし、考えた方が経験値となる。
562
創業者が営業やマーケティング出身の会社は、テクノロジーの会社にしたいと求めがち、エンジニア出身の創業者は、マーケティングが弱いことを嘆く。自分にないモノに憧れがあって、それを渇望してしまうのもよく分かる。しかし創業者自身にないものにはなれない。手持ちのカードでどうするか、だろう。
563
リーダーの仕事の多くは決断することだ。決断とは、断ち切ることを決めることだ。何も捨てられないのだとしたら、決断することはできない。誰に遠慮なく捨てることが出来るのはリーダーだけだ。決断を他人に委ねるのはリーダーではない。私欲に揺れず迷いなく決断するために、目指す姿や価値観が要る。
564
つらい仕事でなければ成長できないなんてのは間違いだ。厳しい仕事は成長の機会だけれど、それをつらいと思うなら、成長には繋がらない。つらいと感じるのは、目標がないからだ。目指す姿があるなら、感じ方が変わる。悩みは解決すべき課題に変わるし、問題は乗り越える壁に変わる。仕事が楽しくなる。
565
社員全員が常に考えられるチームになるために、平常業務ではKPTのふりかえりを繰り返しつつ現場の改善を行っている。ただ、どうしても短期的な目線になりがちなので、4半期から半年で、長期的かつメタな視点からのふりかえりを行うのがYWT。KPTは現場に任せて、YWTだけは私が出ています。
566
人生はいつからでも挑戦する機会も権利もある。歳なんて関係ない。大器晩成かもしれないし、一発逆転さえあるかもしれない。ただし、それがあるのは逆転できるための準備を続けてきた者だけだ。何もしてこなかったのなら、うまくいくわけがない。年齢をハンデにしないためには、準備を続けるしかない。
567
考える力には、これも筋肉と同じように、インナーマッスルのような種類があるように思う。日々の業務や生活での考える力は、目に見えて効率を改善してくれる。もう一つはWhyを考える力で、目的や意義など明確な答えがないことを考えることは、すぐに効果は出なくても、長い目でみたときに差が出る。
568
考える力は、筋力と同じように鍛えることができる。日々、考える習慣がついているかどうかで大きな差になる。常に考えていれば、どんな急な出来事にもアドリブで対応できる。忙しい経営者の人たちの対談や取材は、事前に準備なんてしないでも成立しているのは、彼らが普段から考えているからだと思う。
569
世の中には沢山の人がいて、その人の数だけ価値観の違いがある。価値観が違うからといって、怒る必要はない。大事なことは、自分とは違うと認識することだ。大人になって、既に形成された価値観は、そう簡単には変わらないし、変えられない。ただ、一緒に仕事するなら価値観が近い人との方が良いよね。
548
私は幸い風通しの良い会社で、上司や先輩や仲間にも恵まれ、それ以来ずっと独立も転職もせず、今の会社を起業するまで同じ会社で仕事させてもらった。しかし人によっては独立を選ばざるをえない状況もあるだろうし、辞めた方がいい会社もあるかもしれず、そうしてフリーランスになった人もいるだろう。
550
社会人2年目の頃に、フリーランスに憧れて、独立しようと考えたことがある。プログラミングの腕には自信があったし、会社からの評価に不満もあった。その時に恩師に言われた。辞めて仕事はどうする?ここの仕事をするだけなら、ただ立場の弱い社員と変わらんぞ、と。確かに当時は商売を知らな過ぎた。
551
最近は社内で私の考えを共有する手段として、メディアでの対談や取材のときの録音データを配信することを試してる。オフィスが小さく在宅メンバもいなかった頃は、取材を受ければ、近くにいる皆に伝わったものだけど、今はそうはいかない。音声データなら、好きなタイミングで聴ける。社内ラジオだね。
552
新規事業で地球を救いたい、なんて突飛なことを言う人がいても良いけど、なぜあなたがするのか、なぜあなたが出来るのか、という意味付けがとても大事だ。根拠がなければ、居酒屋での妄想と変わらない。そのために何をしてきたのか、これから何をするのか。解決したい問題は自分の人生に近い方が良い。
553
新規事業で誰の問題を解決しようとしているのか、とても重要。正解はないが、失敗は幾つか見てきた。エンジニアにありがちなのが、自分の問題を選ぶこと。救えるのが自分だけなら、最も楽な手段で満足して妥協してしまう。営業にありがちなのが、今、目の前にいる顧客だけの問題を選ぶ。それは受託だ。
554
新規事業の手段など、アプローチは幾らでもあるはずだが、新規事業=アイデアだと思っているうちは、手段の選択肢は格段に減る。持つべきなのは、誰の問題、社会のどんな問題を解決したいのか、という一点に尽きる。問題を捉えていれば、手段など無限に考えられる。優れた創業者は、問題を見つけてる。
555
もし新規事業で、この世界にないものを作ろうとするなら、その目的とビジョンは、世の中のためになるものがいい。シードの段階からファンや顧客や応援してくれる人たちがいるのは、世のため人のための活動だからだ。自社や利己の利益のためなら協力などない。企業での新規事業が難しいのもここにある。