出版は製造業でもある #出版事業への道

思考メモ

出版事業を始めるにあたり、色々と準備を重ねていて、今日は印刷会社さんへのご挨拶と、製本所と印刷工場などの見学に行かせてもらった。

勉強してたから頭でわかってたけど、実際の現場と働いてらっしゃる方々を見させてもらって、本を作ることへの解像度がとても上がったな。

本を作るには、コンテンツを作る側面と、物理的な本として製造する側面がある。著者として書くことだけをしてた時、後者は見えなかった。

大量の印刷から製本作業、それらの品質管理はまさしく製造業だった。改めて、ソフ … もっと見る

出版事業を始めるにあたり、色々と準備を重ねていて、今日は印刷会社さんへのご挨拶と、製本所と印刷工場などの見学に行かせてもらった。

勉強してたから頭でわかってたけど、実際の現場と働いてらっしゃる方々を見させてもらって、本を作ることへの解像度がとても上がったな。

本を作るには、コンテンツを作る側面と、物理的な本として製造する側面がある。著者として書くことだけをしてた時、後者は見えなかった。

大量の印刷から製本作業、それらの品質管理はまさしく製造業だった。改めて、ソフトウェアの開発とは違う世界なのだな、と学びがあった。

また、本が製造されるまでに様々な工程で分業し、非常に多くの関係者や会社が関わっているのが知れて、一人の著者としては感謝しかない。

紙の種類も沢山あり、製本の形も自由度が高く、作り手のこだわりが詰まってるんだな、と。本を読む時、今までとは違った見方ができそう。

機械を使うけれど、職人的な仕事も多いというのも好みな現場だった。私たちソフトウェアと業界は違えど、職人の世界はカッコいいと思う。

製造業における職人仕事は、気温や紙質や状況などの変化があっても一定の品質を出すことであり、そこにもクリエイティビティがあるんだ。

いやー色々と刺激になった。書き尽くせないので、出版業界の素人が学びながら版元を始めるまでの道のりを、何かの形で残していきたいな。

クレディセゾン小野CTOとの対談記事

思考メモ

クレディセゾン取締役CDO兼CTOの小野さんとの対談記事が出ました。ありがとうございました。記事になって改めて読み直しても、とても学びがあります。

大企業とスタートアップ、ウォーターフォールとアジャイルみたいな対立構造ではなく、それぞれの良さを知って統合していくこと。そのヒントが満載だと思います。

個人的には、「ソフトウェア産業が未成熟」と言われがちな点について、成熟してないのではなく、そもそもマネジメントの方向性が違うという点について議論して共感してもらえたことが嬉しかったと … もっと見る

クレディセゾン取締役CDO兼CTOの小野さんとの対談記事が出ました。ありがとうございました。記事になって改めて読み直しても、とても学びがあります。

大企業とスタートアップ、ウォーターフォールとアジャイルみたいな対立構造ではなく、それぞれの良さを知って統合していくこと。そのヒントが満載だと思います。

個人的には、「ソフトウェア産業が未成熟」と言われがちな点について、成熟してないのではなく、そもそもマネジメントの方向性が違うという点について議論して共感してもらえたことが嬉しかったところ。

また、不確実性を受容しながら経営指標をどう捉えるのかという点には「先行指標をKPIとする」ことで、「結果にコミットしないで、やることにコミットする」スタイルが大企業でも実現できているのが素晴らしい。

前後編で読み応えありますが、小野さんの説明が軽妙なので、わかりやすく読めると思います。

前編:クレディセゾンCTOと語る、エンジニア組織との向き合い方──DXでミスリードを避け、出島にしない理由

・スタートアップ経営と老舗のシステム会社を経てクレディセゾンのDXに取り組む
・大企業とスタートアップの両方を経験して知る、二者択一の危険性
・DXのミスリードは「結果にコミットしないで、やることにコミットする」ことで避ける
・エンジニアのマネジメントで一番大切なこと
・DXのための出島を作ってもスタートアップの劣化版しかできない

後編:小野CTOがディベートで学んだ、二項対立の乗り越え方──BS思考のリスキリング、プロダクト思考とは?

・ディベートで培った、相手の合理性を全力で理解する姿勢
・DXとはソフトウェアビジネスに適した企業への変革であり、プロダクト発想への転換である
・「リリースしてからが勝負」をビジネスの文脈で説明する
・リスキリングはBS発想で行い、クリエイティブに再現性を求めない
・エンジニアと経営者やマネージャーのギャップを埋める共通言語が必須

不確実なものをうまく取り扱う

思考メモ

取材して頂いた記事が出ました。TechTeamJournalさんで2本目です。

「不確実なものをうまく取り扱う」7ルール|ソニックガーデン 倉貫義人
https://ttj.paiza.jp/archives/2023/07/07/8646/

7ルールの記事なので、「不確実なものをうまく取り扱う」テーマで考えてみました。少し抜粋しつつ紹介します。

この7つはソニックガーデンで仕事に取り組む際の考え方の指針や価値観だなと思います。

Rule1.「ふりかえり」やってみて結果を省みる

世の中には「やってみないとわからないから … もっと見る

取材して頂いた記事が出ました。TechTeamJournalさんで2本目です。

「不確実なものをうまく取り扱う」7ルール|ソニックガーデン 倉貫義人
https://ttj.paiza.jp/archives/2023/07/07/8646/

7ルールの記事なので、「不確実なものをうまく取り扱う」テーマで考えてみました。少し抜粋しつつ紹介します。

この7つはソニックガーデンで仕事に取り組む際の考え方の指針や価値観だなと思います。

Rule1.「ふりかえり」やってみて結果を省みる

世の中には「やってみないとわからないから、とりあえずやってみましょう!」と勧めている人がいますよね。でも僕は、やってみることではなくて、ふりかえってそこから学ぶことが大事だと思っています。

Rule2.「そもそも」目的を確認して無駄を省く

不確実なものの場合、やることリストを全部クリアしたからといって、絶対に成功するかはわからないんです。愚直に全部やるのは、不確実なものと向き合うときには、よくない取り組み方といえます。

Rule3.「小口化」把握できる範囲に小さくする

大きくするほうがスケールメリットはあるといわれるかもしれませんが、それは確実性のあるものだけの話です。不確実なものでは、小さく進めたほうがいいと思います。

Rule4.「正射必中」計画より成果を積み上げる

進捗を確認しても、新規事業やソフトウェアは不確実なので機能しません。進捗ではなくて成果の確認をすれば、いつでもふりかえって学んで方針転換できます。計画通り進めるよりも変化に対応できるんです。

Rule5.「問題vsわたしたち」対立しないで対話する

問題に一緒に向き合えばいいんです。「相手VSわたし」ではなく「問題VSわたしたち」というスタンスにするだけで、いろいろなものが解決します。

Rule6.「構造を解決」人間を変えようとしない

感情や人の問題にフォーカスしがちですけど、人間は不確実なものなのでなかなか変わりません。人よりも構造を変えたほうが、不確実なものに対処していけると考えています。

Rule7.「改善思考」いまあるものを小さく変える

このように不確実なものと向き合うときは、一気に大きく変えるのではなく、少しずつ小さく変えていったほうがいいと思います。「改革」ではなく「改善」が大事です。


全文はこちら↓から。

「不確実なものをうまく取り扱う」7ルール|ソニックガーデン 倉貫義人
https://ttj.paiza.jp/archives/2023/07/07/8646/

職を極めようとする尊さ

思考メモ

こちら今の自分にとって、とても共感したし勇気づけられる記事だった。

最近、改めて自分たちソニックガーデンのことを職人を育て、職人が活きる場だと思うようになっていたので「職人」キーワードに興味を惹かれて読んだけど良かった。

今ちょうど経営として取り組んでいたのが、文化や世界観を伝える広報の立ち上げ、理念の言語化とリブランディング、未経験からの採用と職人の育成だったのでぴったり。

真剣に仕事に向き合って、職を極めようとする人たちに強く尊さを感じる。我々も、職人のすご … もっと見る

こちら今の自分にとって、とても共感したし勇気づけられる記事だった。

最近、改めて自分たちソニックガーデンのことを職人を育て、職人が活きる場だと思うようになっていたので「職人」キーワードに興味を惹かれて読んだけど良かった。

今ちょうど経営として取り組んでいたのが、文化や世界観を伝える広報の立ち上げ、理念の言語化とリブランディング、未経験からの採用と職人の育成だったのでぴったり。

真剣に仕事に向き合って、職を極めようとする人たちに強く尊さを感じる。我々も、職人のすごさを伝えたり、組織をまとめたり、育てたりできるようにしていきたい。


「正式な呼称というわけではないのですが、コーポレート部門に所属する人であれば『ものづくりを支える人』、店舗のスタッフやクリエイティブチームの人であれば『ものづくりを伝える人』と社内で呼ばれています。私たちの軸となる『ものづくり』との関係が理解しやすい表現が自然に使われています」

【東京・長野】町工房、下請けから直販への転換で起死回生
https://newspicks.com/news/7259548/body

「私はこの会社に入って10年目ですが、共通の言葉があることで、入社して1年目のメンバーとも『これが土屋鞄らしいよね』と通じ合えるものがあります。何をするにしても『何のためにこれをやるのか』が理解できるようになり、みんながひとつになれる機会が増えたと感じています」

【東京・長野】500人に急拡大。理念を明文化、社員が変わった
https://newspicks.com/news/7274772/body/

「今は職人として働いているので、技術を磨くことを一番大事にしています。でも、人と人をつなぐこと、子どもの成長への願いを形にすることは、どの部署にいてもできることだと思うので、挑戦できることがあればどんどんやってみたいです」

【東京・長野】積極採用で200人。未経験から職人を育てる
https://newspicks.com/news/7276519/body/

「考える」ところがエンジニアの仕事

思考メモ

取材して頂いた記事が公開されました。

なぜ、人が増えても速くならない?多くの方が勘違いしていること

目次:

新しいビジネスモデル「納品のない受託開発」 エンジニアと経営者の経験から、両者の橋渡しを なぜ、人を増やしても速くならないのか クリエイティブな仕事は人を増やしても速くならない

引用:

『プログラムを書くことは、コンピュータへの指示をしているわけです。非エンジニアの多くの方は、プログラミングが製造作業だと思っていますが、じつはその前の「 … もっと見る

取材して頂いた記事が公開されました。

なぜ、人が増えても速くならない?多くの方が勘違いしていること

目次:

  • 新しいビジネスモデル「納品のない受託開発」
  • エンジニアと経営者の経験から、両者の橋渡しを
  • なぜ、人を増やしても速くならないのか
  • クリエイティブな仕事は人を増やしても速くならない

引用:

『プログラムを書くことは、コンピュータへの指示をしているわけです。非エンジニアの多くの方は、プログラミングが製造作業だと思っていますが、じつはその前の「考える」ところがエンジニアの仕事になります。』

『ソフトウェアについては「つくり続けるし、直し続けるし、使い続ける」という世界観に変えることが大事だと思っています。』

『従来の製造業でおこなわれるようなマネジメントと、ソフトウェア開発のマネジメントは大きく違います。でもじつは、そのことに気づいていない非エンジニアの経営者の方や、マネジャーの方もいるのではないかと思いました。』

『これまでの経験を本にすることで、すれ違いが起きなくなればと思いました。本書は非エンジニアの方も理解しやすいように、たとえ話を入れて技術用語をほぼ使わずに書きました。』

ソニックガーデン13期目

思考メモ

今月からソニックガーデンは13期目になります。12年続けてこれたことで干支一周して、今期から改めて本業の「納品のない受託開発」に力を注ぎます。

5人で始めたソニックガーデンですが、その5人は今もいてくれて、彼らと共に最初に目指したのは、「プログラマを一生の仕事にする」ビジョンでした。

それが12年経ち、創業当時からいてくれたメンバーたちは今もなおプログラマとして活躍し、組織マネジメントや育成にまで仕事を広げてくれています。

ビジョンに共感した仲間も増え、サポートしてくだ … もっと見る

今月からソニックガーデンは13期目になります。12年続けてこれたことで干支一周して、今期から改めて本業の「納品のない受託開発」に力を注ぎます。

5人で始めたソニックガーデンですが、その5人は今もいてくれて、彼らと共に最初に目指したのは、「プログラマを一生の仕事にする」ビジョンでした。

それが12年経ち、創業当時からいてくれたメンバーたちは今もなおプログラマとして活躍し、組織マネジメントや育成にまで仕事を広げてくれています。

ビジョンに共感した仲間も増え、サポートしてくださるパートナーやスタッフも増えました。そうした人たちとも改めて思いを再確認して進めていきたい。

2年前から始めた新卒・第2新卒の未経験からの採用と、入社後の育成も少しずつ成果が出てきており、プログラマとして腕を磨く環境を作っていきたい。

私たちにとってのプログラマは、ソフトウェアを必要とする人と対話して、圧倒的なプログラミングの技術力と提案力で問題解決し、価値を生み出す仕事。

そうした仕事を通して、プログラマとしての成長を目指す人たち、価値のある職を極めようとする職人たち、結果として仕事を楽しむことのできる人たち。

事業成長にソフトウェアを必要とするお客さまにとって、安心して相談してもらえるパートナーであるために、私たちは今まで以上に技術に向き合います。

原点回帰。それも12年の積み重ねで、螺旋のようにアップデートをして、次のステージに進んでいきたいと思います。引き続き、よろしくお願いします。

説得するより理想を

思考メモ

読書会やイベントでの質問や相談の多くが「どうすれば相手を説得できますか?」だった気がする。アジャイル、リモートワーク、自律型の組織など。

お客さまや経営者、上司や部下や同僚に対して、自分とは考えの違う人とのコミュニケーションをどうすれば良いのかという悩み。私も悩むことある。

立場や状況が違う誰もが感じているのだから、普遍的な悩みなんだなぁ。交渉のテクニックは多々あれど、それだけでは本質的に解決しない気がする。

相手を説得したい気持ちの根底にあるのは、自分の主張を … もっと見る

読書会やイベントでの質問や相談の多くが「どうすれば相手を説得できますか?」だった気がする。アジャイル、リモートワーク、自律型の組織など。

お客さまや経営者、上司や部下や同僚に対して、自分とは考えの違う人とのコミュニケーションをどうすれば良いのかという悩み。私も悩むことある。

立場や状況が違う誰もが感じているのだから、普遍的な悩みなんだなぁ。交渉のテクニックは多々あれど、それだけでは本質的に解決しない気がする。

相手を説得したい気持ちの根底にあるのは、自分の主張を通したいという願いではないか。だが、それは果たして相手の願いを叶えることになるかな。

課題と解決があるとして、自分が思う良い解決案や好みの解決案があると、それを通すために説得しようとしても、ただ受け入れられないことが多い。

その案で解決したかったのは何だったのか、そもそもの課題や実現したい理想について理解し合うことが先じゃないかな。そこが違ったら話できない。

課題や理想を揃えることが出来たら、解決案や手段は一人で考えるより良い案が出るかもしれないし、うまくいかなくても一緒に改善していけるかも。

何か一緒に取り組むとき、チームになるときには、理想を共有することは、とても大事で、最初にやっとくことだし、何度も再確認することなんだな。

それより根本的には理想があるなら、表現や発信していくことで、近しい理想を持って共感する人を集める方が説得や摩擦がなくて平和的ではあるね。

・・・なんてことは、誰もがわかっていても、そう簡単にはいかないから、人と人が分かりあうことは難しいんだけども。

不確実性に向き合うための変化を抱擁する思考

思考メモ

「人が増えても速くならない」本の発売が近づいてまして、そこに向けて対談記事の取材でしたが、とても面白かった。経営や編集の仕事にも通じる話になるのは、この本が誰にとっても自分ごとに思ってもらえそうで嬉しい。

本書では、ソフトウェア開発での具体的な事例をもって、人海戦術が有効ではない理由や、工程を分離し過ぎる方が効率が落ちること、一度に大きく作ろうとするより小さく作った方が結局は無駄がないことなどを書いてます。

しかし、そうした取り組み方や考え方は、なにもソフトウェア開発に限 … もっと見る

「人が増えても速くならない」本の発売が近づいてまして、そこに向けて対談記事の取材でしたが、とても面白かった。経営や編集の仕事にも通じる話になるのは、この本が誰にとっても自分ごとに思ってもらえそうで嬉しい。

本書では、ソフトウェア開発での具体的な事例をもって、人海戦術が有効ではない理由や、工程を分離し過ぎる方が効率が落ちること、一度に大きく作ろうとするより小さく作った方が結局は無駄がないことなどを書いてます。

しかし、そうした取り組み方や考え方は、なにもソフトウェア開発に限ったものではなく、新規事業の立ち上げや、マーケティング企画、書籍や記事の企画から作成など、様々な領域にも通じる話なのだなぁ、と感じています。

さらに言えば経営という仕事にも当てはまる。つまり、再現性のない仕事のことを、クリエイティブな仕事だと私はよく言ってますが、そうした仕事は全て、人を増やしたとしても解決はしないし、むしろ妨げになってしまう。

クリエイティブな仕事での不確実性の高い状況に対して、いかに全体を事前に詳細まで把握して、計画を精緻化し、確実に進められるようにする、という考え方が一般的かもしれないけれど、本書では真逆の考えを示してます。

不確実性という変化に対し、あるがままに受け入れつつ、少しずつ着実に成果を出していく考え方。大きいまま捉えるのでなく小さくして扱うこと、難しい問題はシンプルに解けるよう問題自体を見直すこと。変化を抱擁する。

そうした考え方は、クリエイティブな仕事が増えていって、変化の激しい時代になっていくほどに、求められていくのではないかな、と。個人的には、誤解を恐れずに言うなら、これこそ「アジャイル」の思想だと思ってます。

自分の中で、何周目かのアジャイルと向き合いたい気持ちになってきているし、表面的なメソッドとしてではなく、いよいよ本質的な思想であり、ビジネスとしての価値に繋がることの言語化まで出来そうな気配がしています。

今回の対談記事は、Biz/Zine(ビズジン)さんで数回に渡り連載として公開される予定です!お楽しみにお待ちください(第一回のお相手はクラシコムの青木さん)

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